「人間の欲求の本質をえぐり出す」イニシェリン島の精霊 axtaudikさんの映画レビュー(感想・評価)
人間の欲求の本質をえぐり出す
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誰もが当たり前に持つであろう些細な欲求の行きつく先が容赦無く描かれている。
登場人物も取り立てて悪人という訳では無く、むしろどこにでも居そうな人々。
誰が特別悪い訳では無いのに、最悪の結末へと落ちていく。。。
もし僅かな楽しさや喜びや救い等を求めるなら観るべきでは無いかもしれない。
でも人間の欲求というものの真実を深く探求したいという方には絶対おすすめ!
自分もこの世の苦悩の根本は欲求であるという考えなのだけれど、まだまだ甘かったと思い知らされた。それはあまりの悪い展開に、最後はなんらかの救いがあるだろうと心のどこかで期待していたから。エンドロールが流れてわずかな期待が裏切られたことを理解した。
人間の欲求というものの醜さ、エゴのぶつかり合い、そして終わることの無い争い・・・
それらが凝縮されて自分に突き刺さった
観終わった時のなんとも言えない後味が、実際の社会にある人間関係そのものであると感じた。
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