「シリアスなストーリーのはずなんだけど、クスリと笑えちゃった」イニシェリン島の精霊 ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
シリアスなストーリーのはずなんだけど、クスリと笑えちゃった
1920年代のアイルランドに存する架空の島イニシェリン島、内紛もあれば今よりずっと人の往来も少ないから、排他的・閉塞感たっぷりの土地で生まれ育てば、そりゃあ鬱々とした感情に包まれる人が出たって仕方がないよなぁ、なんて思えてしまうのです。
人々の口から出るのは他人への悪口、耳が欲しがるのは他人の不幸話になりがちですよね。
そこへ持ってきてコリン・ファレルの下がり眉の困り顔。
なんだかショッキングなシーンですら肩を揺すって笑ってしまいました。
日本でも人の流入のない集落には起こり得そうなお話で、身につまされるのに最後までシリアスにはならなかった不思議な、でも心に残る作品でした。
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