劇場公開日 2023年1月27日

「サービス精神はない。面白いけど。」イニシェリン島の精霊 ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0サービス精神はない。面白いけど。

2023年2月6日
iPhoneアプリから投稿

スリービルボードのようなお話がどうやってできるのだろうかというのもあってマクドナー監督ということで観たのだけど、1920年代の僻地の美しく、そして退屈極まりない島で起こる「男と男の喧嘩」の話だった。
「退屈極まりない」と指定されてしまう切ない主人公の話などあまり見たことないが、それにベソかいて立ち向かっていく主人公もまた見たことない。他にやることがないのだろう。しかし、俺に近づくな、近づくと俺の指を切るぞ、という敵も意味がわからない(面白い意味)。過去は描かれないが、そんなふたりが友人でいれた訳はない。勘違いだったのだろう。俗物雑貨屋とか牧師とかも配され、ロバもでるし、変な魔女的婆さんも出てくるのでヨーロッパ的であり、演劇的ではある。
スリービルボードも確かこんな僻地での喧嘩っていやあ喧嘩の話たったか。それでもあちらは仰天の展開があったがこちらは神がちらついて神秘のほうにいくので面白いっちゃあ面白いけど、サービス精神はない。

ONI