「バリー・コーガンは、間違いなくオスカー助演男優賞を受賞する。」イニシェリン島の精霊 RYOさんの映画レビュー(感想・評価)
バリー・コーガンは、間違いなくオスカー助演男優賞を受賞する。
至高の演技四重奏。
鬼才マクドナー監督の脂が乗った演出と物語は言わずもがなではあるが、それを支える役者たちの演技が至高すぎる。
人間とは理不尽な生き物だ。
一度亀裂が入り、歪んだ溝は次第に大きくなり、取り返しのつかないところまでいってしまう。
まるで彼らの関係性は、どこかの国と国の戦争のようだ。
戦争で失うものは、指どころじゃない。
イニシェリン島は、閉鎖的であり窮屈で、しがらみがいっぱいだ。
私がこの島の住民ならば、耐えられずにすぐに出て行くだろう。
そして、対岸の火事如く、案ずる気持ちを表明するだけだろう。
こんなお話をここまで面白く、ブラック且つユーモラスに描ける監督は天才マクドナーしかいない。
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