「後藤家は出ません」ボーンズ アンド オール ヘルスポーンさんの映画レビュー(感想・評価)
後藤家は出ません
待ちに待ったルカ・グァダリーノ監督最新作!!R18区分というガチグロデスク案件かと思いましたが、全然構えるほどのグロデスクさはありませんでした笑 サスペリアの方が断然グログロです笑
今回はアメリカでの製作となり、アメリカらしいロードムービーですが、ファーストショットから完全にルカ・グァダリーノ監督の画です。撮影監督も今までと違うのにすごい。左右にフッと振るカメラワークや、ズームなどもルカ・グァダリーノ作品だなぁっていうショット。
肝心の食人シーンは意外とあっさり笑
ただ、マーク・ライアンスの不気味さは半端ない。立ってこっち見てるだけで怖いって彼にしか出来ない笑
途中で出会った食人族の2人組(1人はなんちゃって食人族でしたが)も多くは語られなかったが、普通にこの世界に存在しているかのような不気味さがあり良い味を出していた。
ラストはボーンズアンドオール(骨まで全て)"食べて"という作中2回ほど出てくるこの言葉を補完するラスト。ある種の通過儀礼的なことを主人公が終えてエンディング。行って帰ってくるがロードムービー、ジュブナイル映画の鉄板でしたが、行きっぱなし、先行き不明のラスト。
ガンニバルといい最近食人ネタが多かったのですが、本作は食人行為自体(歴史的・文化的背景)はそこまで掘り下げていなかった。誰一人調べようとすらしていなかったのは不思議だった笑
あれくらい緩く社会に潜んでるなら誰かしら捕まってて、一般的に知れ渡ってもおかしくないのに。みんな上手くやってるんでしょう笑 そこはテーマにしていないというのはわかった。
ラストに賛否両論とありましたが、この結末は誰でも予想出来たんじゃないかと思います。単純に作品の出来に賛否両論なんじゃないかな笑 北欧テイストのアメリカ横断ロードムービー。とても不思議な映画だった。
大手配給ですが、ミニシアター系の内容だと思います。
公開初日はシャラメファンらしき女子達が客の9割くらいでした。
映像、音楽共に良かったので★1つおまけ
ポール・バーホーベン監督の「ベネデッタ」と同日公開と聞いた時は勘弁してくれと思いましたが、なんとか初日ハシゴして観ました笑
どっちも良かった。。
パンフレットも相変わらず凝っているが高い!笑※最近のパンフレットは普通に1000円超えてくる。。。