「クラッシック音楽好きには堪らない❤️」TAR ター Apollōn_mさんの映画レビュー(感想・評価)
クラッシック音楽好きには堪らない❤️
冒頭からいきなりエンド・クレジット。「???」と思いつつ、クラッシックのCDは演奏者はもちろん、いつ・どこでの録音とか、ほーんと事細かにクレジットされてるんだよなー。なのに日本で良く出されていた、クラッシック名曲全集…的なのには、サラッとしか記録されてなくて😭などど余計な事を思っていたら、本編スタート🎵
ケイト・ブランシェット演じる、ターのカリスマ性や発する言葉にどんどん惹き込まれていきます。自信みなぎる声・仕草、もはや台詞ではなく、ケイトの知性から出て来る言葉のようにも思えて来ます。
インタビューやジュリアードのくだりは長過ぎる!という方もいらっしゃいましたが、そこはかとなく散りばめられたアレコレを拾い集めながら、照らし合わせながら、観る楽しみがありました。アバド、カラヤン、、、指揮を時計に例えるのも、なるほど味わい深く…。
ジュリアードの授業で、バッハをピアノで弾く場面では、グールド来るかな?と思ったら、ドンピシャりで(^^)
マーラーとアルマと言えば、ココシュカの「風の花嫁」の絵画が思い浮かんだり、ロマンチックな気持ちになったところで、あの演奏が重なって来ます。
オーケストラの音を指揮台で浴びたい、演奏者の中で聴いてみたい、、、そんな欲望もこの映画では叶えてもらえます。とにかく、音が良い!でも、でも…まだ本物のマエストロの指揮には、0.01ミリくらい足りないかなー…惜しい惜しい惜しいー(←などと超偉そうに、すみません🙇♀️)。オーケストラをコントロールする、うねりを出す瞬間をもっともっと観たかったかも。
そして、団員さん達の目。冷ややかだったり、認めたり…。ターの要求に、皆で気持ちを合わせて、高みにまで達した時の表情などなど、良かったです。
ターの音楽への向き合い方は、最初から最後まで常に誠実でした。ただ、クリスタの死には瞬間的に心に蓋をしてしまった。指揮者として自分の感情も、コントロールするため?自分の築いて来た地位を守りたいため?本能的に?
けれども、ターの本当の声はそれ(心に蓋をする事)は違う‼️と叫んでいる。だって、これではどんどん音楽の本質からかけ離れて行ってしまうのだから。それゆえ、徐々にターの精神が蝕まれ始めるのです( ; ; )
実家に帰り、昔のビデオを見て、バーンスタイン?の言葉に涙するター。
立ち直りのきっかけは、アジアにあった。「Bunkamura」の単語が出て来た時は嬉しかった!
ドン底まで叩き落とされたターですが、音楽には寄り添い続ける…だから、曲を知るために川を渡り滝を行き、そして同時にエネルギーをチャージする。
ザンッ!と終わって、クラブミュージック的な音楽と共に、楽曲のクレジットが流れ始めます。狐につままれたように、呆気に取られて、ある意味エブエブより、不可解だー(/ _ ; )と思いました。が、
あれはモンスター・ハンターを下敷きにしているのですね。ネタバレのレビューを読んで、なるほどでした。
音に怯え、音楽に癒される、そして何よりケイト・ブランシェットに魅了され続ける映画。映画館で観る価値ある、映画でした。
ケイトの予習に「あるスキャンダルの覚え書き」を観て行ったので、尚更のこと感慨深かったです、、、
共感ありがとうございます。
私はお恥ずかのですが、3流音大のピアノ科で勉強しました。
コンサートには今も結構行きます。
ピアノとか、ピアノコンチェルトとか流行り物とかなのです。
それでオーケストラにはあまり詳しくなく、特に「マーラー」はコンサートで
聞いたことがありませんでした。
でもと言うか、本当に奇想天外なアイデアがこんな格調高くしかも身近にも感じられる映画になりましたね。
知的好奇心を刺激しますね(私は、知的でもないのですが・・・)
AFK-PHOO様は真の音楽通でいらして、とても共感して読みました。
私のヘンテコなレビューにいつも共感ありがとうございます。
「ターの音楽への向き合い方は、最初から最後まで常に誠実でした」まったく同感です。
音楽が好きで、音楽に誠実に向き合い、音楽を信頼していることが伝わりました。
転落の物語性と言う人もいましたが、私は復活の物語ととらえました。
「モーツアルト・イン・ジャングル」は、5シーズンまで続き、マエストロと、新入りの女性奏者中心に、ニューヨーク市の予算カットからオーケストラの存続の危機、楽団員の雇用の危機から他のアルバイト、俳優の収入不足の露天オーケストラ員、音楽に理解がない議員、楽団員の組合との調整、技術格差・・・。4か5シーズンでは、日本で俳優来日しての日本俳優交えてのジャパンツアー・ドラマあります。(ドラマの海外ツアー公演ドラマあります)
ドロドロな人間関係ドラマも明るく楽しく面白く描いています。もちろんオーケストラ音楽聴けます。
なんと、マエストロだけには、本物のモーツアルトが見え、教えを超えるのです。
余計な情報かもしれませんが・・。
ケイト・ブランシェットに魅了される映画 ほんとそうですね。中身の楽団員の起用は、カラヤンが就任している時の事件など、現実にあり得たような題材に人々の生活社会のリアルがよく描かれているように思います。
Amazon-primeで配信している「モーツアルト・イン・ザ・ジャングル」はニューヨークでのオーケストラに就任したマエストロのリアル+楽団員のリアル+興行収益つくる為のリアルな活動→人間模様をクラシック音楽を中心にリアルコメディーにしたドラマがありました。このオーストら員のリアルな面白いドラマを思いだし、TARを観るきっかけになったものです。もちろん、クラシック音楽も好きですが。
コメント、ありがとうございました。
コメントありがとうございます!そうなんです、TAR/ブランシェット繋がりです。「オーシャンズ」シリーズは見たことなかったし。ブランシェットはかなり見てますが「覚え書」も見てません。教えて頂きありがとうございます。
ここまで迫真ある演技(TARとチェロ奏者)を題材に音楽(クラシック音楽)をみせてくれる映画あまりないですよね。
私は、観るにあたって、Amazon-primeで見た「モーツアルト・イン・ザ・ジャングル」が交響楽団のマエストロとオーボエ奏者と楽団員、楽団オーナーのサクセスドラマが面白かったので観たものでした。
コメント ありがとうございました。
すっころんで顔に大怪我、と思ったのは二回目見たときの印象です。オルガを追って廃墟みたいな所を出たところが階段で濡れていた感じでそこで派手に滑って転んでました。また、顔の左側の傷は打ってぶつかり擦れた感じの傷で、殴られての傷には見えなかったからです。ジョギングしてサンドバッグ打ちするような彼女があんな転び方をするのは自分もショックだったと思いました
私もクラシック、オタクには程遠く、またそこまで詳しくもないのですが(^^)
知的好奇心に火を付ける、、、的な事をケイト・ブランシェットもインタビューで答えていたようです(この映像や内容にも、映画同様、カリスマ性がほとばしっています!)。
共感の嵐のレビュー!私はクラシック音楽に全く詳しくありません。でもヴィスコンティ、マーラー、妻のアルマ、色んなことを考えて私にとって深い映画でした。音響も映像も素晴らしかったですね