「タイトルなし(ネタバレ)」ファンタスティック4 ファースト・ステップ 名無しの映画好きさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
このレビューは本作のネタバレを含みます。まだご覧になられてない方は、ご覧になってからにしてください。
全体的な評判:面白い!だが、歴史的名作!とか、今まで見た中で一番面白いマーベル映画!というわけではない。
まず、脚本がしっかりしている。ファンタスティック・フォーの誕生(これをあまり深く説明しないのも良い。そもそも、設定からして有り得ないSF的世界観なのだから、そこら辺はもう適当でいいと思う。)、そこからの経緯、世界観の提示まで、おおまかに過剰にならないように作られている。映画の筋も、子供に関するアレコレでヒーローの葛藤を描けていていいと思った。
それから、細かい描写で各キャラクター性がわかるのもよい。
主人公のリード→合理的で、少し冷徹?
スー→人情家で、家族思い
ファイヤボーイ(名前わかんない)→リードと若干対立していて、ジョークを言うが、スーと同じく家族思いなところも見える
ベン→一番優しく料理が得意で、子供好き。見た目がコンプレックス
※これらはあくまでおおまかなキャラクター像の把握なので、間違っている場合もあります。
また、4人の雰囲気も温かく、ちゃんと家族のような存在なんだなって思うのもいい。キャラクターはほぼほぼ完璧に輝いていると思った。
※ここからが、少しの改善点・賛否の別れるところ
しかし、その4人にフォーカスしすぎて、周りの人がほとんど際立っていなかった。例えばぽっと出の地底人の人とか?なんか経緯ありそうだけど誰?って感じだし、なんか仲良さそうだった黒人の女の人もよくわからない。
そして、ギャラクタス?を推す新興宗教!とか子供を差し出せ!とかもありきたりで薄い。そもそも、これは伏線になってると思うから仕方ないかもだが、ギャラクタスが子供を求める理由もよくわからないし、初めて見た人からしたら星を食べるというのもよくわからない。ファンタスティック・フォーの4人にフォーカスしすぎて、そこら辺が迷子になっていると感じた。
極めつけは、シルバーサーファーの扱い。原作からかなり変更されて、ドクタードゥームの部下ではなく、謎の過去と葛藤を持ったキャラクターとして描かれた。ポリコレうんぬんはここでは持ち上げないが、確かにこの扱いは賛否が別れても仕方がないと思った。(あの映画の中では、個人的には短いながらもかなりキャラが立ってて、あれはあれで好き。)
しかし、あの子供の正体、そして悪魔博士ことドクタードゥーム。次に繋がる伏線を違和感なく貼ることには成功しているので、最初の作品としてはかなり楽しめるものだと思った。続きはあるかどうかわからないが、個人的には興行収入がうまくいけばあるものだと予測しているので、次に期待している。
結論:若干のシリアス感ありながらも、少し古めの世界観、頭を空っぽにして見れるストーリー、派手なCGアクションは、週末にポップコーン食べながら見る映画として最高!いい映画でした。