「That’s Fantastic!!!」ファンタスティック4 ファースト・ステップ ふぇるさんの映画レビュー(感想・評価)
That’s Fantastic!!!
フェーズ4以降のMCUの特徴として、映画の一作品として独立していればいるほど出来が良いような印象がある。ケビン・ファイギもサンダーボルツまでのドラマ前提での映画の展開をうまくいっていなかったと言っている。
ファンタスティック・フォーは独立した作品として楽しめる。
回想などを経て、なぜ四人がパワーを得たのかも説明してくれる。
レトロフューチャーな世界観は懐かしくとも新鮮でこの世界観を受け入れられるからこそ、傍から見たら癖のあるヴィランにも違和感を感じずに受け入れられるのだろう。
メインの登場人物は四人と多いが、それぞれに個性があり、欠点もある。四人でそれぞれの個性を発揮し、欠点を補って一つの家族としてファンタスティック・フォーなのである。ストーリーが進んでいくうちに市民から支持を得られている理由を観客側にも自然と感じられる。
The BEARで活躍しているエボン・モス=バクラック演じるベンが料理担当なのも微笑ましい。
またアイコン化している四人を象徴するようなテーマ曲も印象的で素晴らしい。
独特な世界観もあり、シーンに映るセットなども丁寧に作られている印象を受ける。
マーヴェルにしては珍しく2時間を切っているが、物足りなさはなくうまく収まっている。
こじつけかもしれないが、
他国との協力や地底への避難を移民の受け入れと捉えると
それらを破壊しようとするギャラクタスは自国ファーストでの各国の分断や移民排除への風潮が強くなっている現代社会のメタファーなのかもしれない。
今後MCUの主軸としてファンタスティック・フォーがメインになるという話もあるので、地球とマーヴェルの運命はこの四人に託されているのかもしれない。
IMAXではファンタスティック・フォー専用のカウントダウンが観られる。