サンダーボルツ*のレビュー・感想・評価
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訳ありならず者たちがヒーローになった瞬間
アベンジャーズはもう居ない。
こんな時、世界を救うのは…?
あちら(DC)ではもう結成して早々とリブートもされたが、こちら(MCU)では遅ればせながら結成した悪党チーム。
彼らは、サンダーボルツ*!
そのメンバーは…
エレーナ・ベロワ。レッドルーム出身の暗殺者で、ブラック・ウィドウの義妹。
バッキー・バーンズ。ヒドラの超人化計画で改造された超人兵士“ウィンター・ソルジャー”。
エイヴァ・スター。姿を消し、物質をすり抜ける能力を持つ“ゴースト”。
ジョン・ウォーカー。スティーヴの後、米政府から抜擢された“2代目キャプテン・アメリカ”。
アレクセイ・ショスタコフ。ロシアが造った超人兵士“レッド・ガーティアン”で、ブラック・ウィドウとエレーナの“父”。
アントニア・ドレイコフ。レッドルームで洗脳と改造され、相手の技をコピー出来る人間兵器“タスクマスター”。
各ヒーローと対したり、時には和解し仲間になったり、過ちを犯したり…。
ただヴィランと一括りには言えない、いずれも個性的で訳あり面々。
ヒーロー映画人気翳りからの回復の兆しの昨今。
彼らに託された任務は…?
実質主人公となるのは、エレーナ。確かに一番感情移入や我々視線になるかも。
義姉ブラック・ウィドウを亡くして以来、アレクセイとも疎遠になり、空虚な心のまま、ただ与えられた任務をこなすだけ。
その任務も人に褒められるものじゃない。
自分の仕事や立場から手を引く事を、雇い主に訴える。
彼女の雇い主というのが…
CIA長官のヴァル。アベンジャーズとも関係深いロス捜査官の元妻。
彼女には今、ある疑いが。
かつてCEOを勤めていた軍事会社“オックス社”で、極秘裏の人体実験。
それは非人道的で、危険で…。
が、ヴァルは真っ向から否定。全てを否定せず、それはアベンジャーズ無き今アベンジャーズに代わるものとなり、アメリカや世界を守るものとなる。
強気の姿勢を見せるが、議員や世論から弾劾され…。
そんな渦中のヴァルから新たな任務。
僻地にあるオックス社の保管庫にあるものとスパイを抹消。
遂行出来たらエレーナの訴えを考慮。
仕方なく任務へ。保管庫に侵入。その中に“居た”のは…
ゴースト、ウォーカー、タスクマスター。
彼らがスパイ…?
彼らを消せとの事だが、彼らも争い合い、襲撃してくる。
タスクマスターが死亡。後々復活したり、共に活躍するのかと思ったら、呆気なく…。
これで分かった。皆、同じ任務を与えられた。不要どもを殺し合わせて処分。保管庫にある“何か”と共に。
その“何か”とは…
一見平凡な青年、ボブ。おそらく何かの人体実験にされていたのだろうが、彼は何者…?
立場や主張でぶつかり合うが、反抗心だけは強いのが彼らの“特技”。
ここは一旦協力して、脱出を試みる。こんな所で裏切ったりしないよね…?
外にはヴァルや軍が。鼠一匹すら逃さない厳戒態勢。
ヴァルがひた隠すものとは…?
脱出成功まで後一歩の所で、兵に止められる。
その時ボブが囮になり、銃撃の嵐を受け…。
ショックを受けるエレーナだが、信じられない事が…。
あれほどの銃撃を受けたボブだが、傷一つ無く起き上がる。
…いや、空中に浮かび上がる。そして、空へ高く…。そこで力尽きたのか、落下。辺り一面衝撃波で吹っ飛ばす勢いながらも、ボブ自身は死なず。
ヴァルに身柄を拘束されるが、彼は何者…?
何とか逃げ切ったエレーナ、ゴースト、ウォーカー。
自分たちに起きた事、目の前で見た事、何をしたら、何処に向かっていいかも分からず…。
一台のリムジンが僻地をこちらに向かってくる。エレーナはイヤ~な予感。やはりそうだ。ハイテンションのアレクセイ。今回も期待通り笑わせてくれるぜ、親父!
追っ手。それを撃退したのが、バッキー。バイクにまたがり、現れるバッキーがカッコイイ! だけど、アレレ、エレーナたちを襲撃…。
集った5人だけど、各々意見や主張はバラバラ。
バッキーは4人を拘束。
エレーナはヴァルに嵌められ、利用された事。
ゴーストはほとほとうんざり、ウォーカーは皮肉しか言わない。
アレクセイに至っては、俺たちでチームを組んで敵に立ち向かう。サンダーボルツ*!
チーム結成以前の問題。そりゃあ皆、一匹狼のならず者たちばかりだもの…。
流れを変えたのは、一本の電話。バッキーにヴァルの秘書メルから。
ボブの身柄を押さえたヴァルはある場所へ。
かつてはトニー・スタークの居住であり、アベンジャーズが集った場。今はヴァルが買い取り、改築されているかのスタークタワー。久々の登場が感慨深い…。
正義の象徴であった場所でヴァルが企む計画…。
キーは無論、ボブ。彼は“セントリー計画”の人体実験被験者。
彼一人に、あらゆるパワーや能力を備えさせる。
つまり、彼一人で“アベンジャーズ”。
これまでの被験者は皆失敗し、死亡…。ボブだけがクリアした。計画も成功の矢先…。
ヴァルの目的は純粋に世界の平和の為だけではないようだ。ボブを操り、自身が強大な力と権力を持って…。
それを危惧したメルが連絡。
バラバラだったエレーナたちだが、当面の目的は決まった。
ヴァルの野望の阻止。
遂に出動! サンダーボルツ*! そう言い続けるアレクセイだが、そもそも何それ…? エレーナだけはうんざりだが…。
スタークタワーへ。
ヴァルやボブと対峙。
内向的な性格だったボブだが、金髪&レトロなスーツに身を包み、大胆イメチェン。
エレーナはボブに呼び掛けるが、ヴァルにマインドコントロールされたのか、“影”が強くなり…。
もう話し合いは埒が明かない。こうなりゃ力技で。
が…
相手は“一人アベンジャーズ”。幾ら超人兵士や特殊能力を持っていても、敵う訳ない。
スーパーパワー、不死身の身体、飛行能力、超速…。まるでス○パ○マン…!?
全く相手にもならず、5人揃っても一方的にやられ、エレーナたちは一旦退散。
勝ち誇るヴァルだが、ボブの影がどんどん強くなっていく。
何故あんたの言いなりに…?
そもそもあんたが言った。僕は全知全能の存在。それはつまり…。
ヴァルに襲い掛かるが、メルが助けに現れ、逃れる。
その時ボブの起動を止めたかに思えたが、それすら凌駕。
ボブの姿は完全に真っ暗闇に囚われる。目だけ光る姿が不気味…。
もはやボブではない。
手をかざしただけで人を消す。NYを闇に覆う。
世界の脅威、セントリー!
圧倒的な力のセントリー。ひょっとしたらサノス級…?
言わばダークサイドに堕ちたスーパーマンと闘うようなものだから、エレーナたちだけで一体どう闘うのか…?
真っ向からだったらまず勝ち目ナシ。絶望的。
そのエレーナたちも分裂状態。いや、元々チームとして纏まっていた訳ではないが…。
特にエレーナの闇は深い。
今のセントリーは、闇に堕ち囚われたボブの姿。
エレーナもセントリーの超能力で自身の闇を見た。
まだレッドルーム訓練の少女時代…。
あの時から抱えた悲しみ、苦しみ、孤独…。
今また義姉を失い、自身の心も空っぽ。
私自身もあんな姿になり得る。
誰かの手を…。救いを…。
手を差し伸べた者はいた。
何だかんだいい所持ってくぜ、親父!
家族じゃないか。
チームとか家族とか酔っ払い親父の戯れ言みたいに言ってきたアレクセイだが、実は誰よりも熱く真っ直ぐ。
セントリーが暴走。街に被害。人々に危害。
迷いは無かった。人々を助ける。
エレーナ、アレクセイ、バッキー、ゴースト、ウォーカー。
誰に指示される事も無く、各々の意志で。
チームとして初めて真に結束。
だが、セントリーの脅威にどう立ち向かえばいいのか…?
かつてのアベンジャーズのように、バラバラだった個性的面子が一つになっていく様は分かっているド定番でも熱い。
スーパーパワーは無い。故にアベンジャーズ級の大スケールアクションは無い。
が、己の身体や能力を駆使して、肉弾戦メインで挑む姿は熱量充分。
エレーナのしなやかアクション、バッキーの登場シーンのカッコ良さ、皆で人々を助けるクライマックスは胸アツ。
もっと悪党ならではのヤバさやはっちゃけを見たかったという声もあるだろう。
だが、そもそも彼らは凶悪ヴィランではない。それぞれ苦悩や心に傷を抱えた人間。
ならず者、落ちこぼれでもない。
この瞬間、彼らはヒーローになった。
セントリーとの対決。
力で敵わないなら…。察しは付いた。
スーパーヒーローがその能力やパワーで敵を倒すなら、何のスーパーパワーを持たない彼らは“心”や“話し合い”で。
その対比も印象的。
敵を倒すだけがヒーローじゃない。手を差し伸べ、助け救うのが真のヒーローだ。
興奮、笑い、意外なメッセージや感動…。王道展開をそつなく。
キャラの個性、キャストの熱演とアクション。
フローレンス・ピューやセバスチャン・スタン推しが多いだろうが、私ゃやっぱりデヴィッド・ハーバー!
そうそう、彼がずっと言っていた“サンダーボルツ*”! メインタイトルであり一応彼らのチーム名だからカッコイイ由来かと思ったら…。
でも、いいじゃないか。サンダーボルツ*!
からの…
ニューアベンジャーズ!
えっ、本当に…?
商品登録巡って“シビル・ウォー”しないでね…。
調子を取り戻してきたMCU。
これなら歴代メンバーと並んでも見劣りナシ。
次は、MCUリブートによる元祖ヒーローチームだ!
裸一貫再出発第二弾
「ボブの穴」✖️エヴァ16話
というネタの使い方は低予算映画ゆえの戦い方か。
ハリウッド映画でこれをやられると、「嗚呼、本当に金の節約を強いられているんだ…」という
世知辛い気持ちになった。
その金をファンタスティックフォーに回しているんやな、というのが推測される。
本編に関係ないIMAX用の驚き演出まである。
「次は絶対当てるぞ!」という気合いがよく伝わってくる。
ファンタスティックフォー、果たしてどうなるだろうか?
キルケゴールの話も出てくるので、脚本チームはほぼ間違いなくエヴァをみているのだろう。
メンタルヘルスの問題を真摯に扱おう、という姿勢は買いたい。
フローレンス・ピューにはエネルギーを感じる。
しかし国のトップレベルのエンターテイメント作品が鬱々してくるという事実に病理を感じる。
それはアメリカそのものの病理である。
「おれたちは殺人国家としてやってきたけど、果たしてそれで良いのだろうか?」というような悩みだ。
日本が鬱々していた90年代から30年間そうなったように、
アメリカもこれから20年間くらいは右肩下がりになるのでは?と予感させる。
ポンコツアベンジャーズ(笑)
この先の展開に期待
やっぱり最後は愛が勝つ… のか?
これまでのいくつものMCU作品の中に登場したヴィラン達がいつの間にかチームになったサンダーボルツが、新たなアベンジャーズとして活躍するかも…という物語。事前に観ていなくても全く問題ないが、時系列的には『キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド』 の後という設定。
従来のマーベルものと少し毛色が異なるのが、必ずしもはっきりと「敵と味方」に分かれて戦うという訳ではないということ。
善と悪の境界線が曖昧になり、閉塞感が充満する社会の中で感じる虚無感。分断され、互いに中傷、非難し合い、悪意が渦巻く社会。そこで人々はいったい何と戦っているのか?また、そこで人は何を求めるのだろうか?
近年の日本映画では精神世界に癒しを求め、ハリウッド映画では生身の人間の温もりの感じられるハグなどの愛(ギリシャ哲学的に言えば、エロスのみならず、フィリアやアガペーをも含む)に救いを求めている作品が多いような気がする。
何れにせよこんな世界から抜け出したいと希求しつつも、それが叶わず、焦燥感に駆られ、やがて投げやりになって諦観する…… そんな悪循環が映画制作者に作品を撮らせているのではなかろうか?
それぞれ憎めない面々のサンダーボルツたちのこれからの活躍、ボブの果たすべき役割、そして、サム・ウィルソンらとの関係がどうなるのか… まだまだ目が離せなくなりそうだ。
どうでもいいが、タイトルのアステリスク(*)はいったい何なんだ?
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2025/5/6追記
アメリカでポスターの書き換えがなされて、 "Thunderbolts" から "The New Avengers" になったそうだ。要するに、アステリスクは、公開後に変更する「注釈」が最初から用意されていたということか!
レッド・ガーディアン
長らく迷走してたけども、ストレンジのマッドなヤツ以降は結構好き。更に言えば直近の対になっている様な「新キャプテン・アメリカ」と「サンダーボルツ*(アベンジャーZ)」が思いの外(極個人的)当たりでビックリ。とにもかくにも「新キャップ」がご飯三杯いけそうな方は是非とも劇場で!って感じでした(私はIMAX)。
エレーナは勿論、ボブも偽キャップも良いし、何よりもウザいパパが最高。ほぼほぼ主人公です笑 タスクマスターとバッキーには思う事が漏れちゃってる意見も「さもありなん」なのですが、タスクマスターは…まぁ、ね。として、バッキーは終盤の個人的なパートをスルーされちゃってる(仕方がない)ので「お前突然マブダチかよ?」空気は出ちゃってますが、トラウマ共有仲間で良いのだと思ってます。今後の対立構造には是非とも囲っておきたいですしね。
とにもかくにも、エンドロールオマケも含めて今後のMCUも楽しみになる一本に仕上がっているので是非とも劇場でご覧下さいませ。
追記 ) タスクマスターに関しては皆さんと一緒。「そうじゃなくね?」と思ってしまった。序盤なだけに気持ちを持ち直すのが大変だったな。
明るくなってから立ちましょう、絶対に。
スピンオフではないけど、キラキラのスーパーヒーロー集団というわけではないから、他のマーベル映画より色味は少なめ。そしてスーパーパワー的なものより、ドンパチと殴り合いが多め。
とはいえド派手なエンタメシーンはきちんと魅せつつ、ドラマ部分もしっかり作っている。
自分の過去やトラウマに立ち向かうというテーマは良いのだけど、
いかんせんヴァレンティーナが高圧的なだけで、ちょっと悪役としては魅力に欠ける印象。
ボブ役が、後半まで『トップガン:マーヴェリック』に出てたビル・プルマンの息子だと気づかなかった。
それにしても一番最初に“エンドクレジットの後も続きがあります“って出てるのに、結構な人が席を立ってた。
しかも今回のは、MCUの中でも群を抜いて長い気がするのだけど。
これは別版でやって欲しい内容
マーベルがまた間違いを犯している。
なんでアベンジャーズにこだわるのか?
これがまず疑問。
しかもなんでサンダーボルツが出てくるのか
スッゲー疑問
このサンダーボルツならルークケイジは出るのか?
頭おかしい。もう何から何までひちゃかめっちゃ
アベンジャーズは普通にA級ヒーローやってればいいんです。
なぜB級ヒーローが新アベンジャーズとか言って名乗ってるの?
面白いかそれ?? シナリオ自体がつまんない。
もうなんとでも慣れって感じですね。
それだったらパニッシャーがいた頃のサンダーボルツにしてくんない?
超ダークヒーローでギンギンに攻めてもらいたい。
単品の作品としても何を描きたいのかが全くわからない
結果ボブの闇との葛藤。それにヒーローでもない
エレーナ達の愛情劇場ですか?
アベンジャーズは何時からメロドラマになったんですか?
折角、新キャプテンアメリカでアベンジャーズ盛り返す?
と期待してたのに??
そしてファンタスティック4の流れ?
もーー〜ーっ! いい加減にしなさいw
リターン
面白くはあるんだけど、サンダーボルツのチームメンバーが特殊能力を持っていないせいか、セントリーの能力の性質ゆえか、MCUとしては地味というか小規模だった印象。当然決着が心の問題、というか「ひとりじゃない」ってところに落ち着くのもまぁ納得…そこが良いところ、という見方もあるとは思うけど、地味な印象は否めない。
バッキーが議員になって(!!)なんかおとなしくなったよね、とかタスクマスターそりゃねぇだろ、とかジョン・ウォーカーはドラマ観てないとわからんだろ、とか言いたいことはあるが、ポストクレジットは驚き。
「ドゥームズデイ」に向かって納得できる展開になるのかが気掛かり…
個人的には「トップガン マーヴェリック」のボブがお気にだったので、本作のボブ呼びもニコニコしながら見ていた。リターンするらしいから楽しみ…ww
安心のマーベルのはずだったのに ( ;∀;)
ひとりじゃない…ルーザーズの反撃
マーベル・シネマティック・ユニバース第34作。
通常スクリーンで鑑賞(字幕)。
原作コミックは未読。
ヒーローにはヴィランが付き物である。魅力的なヴィランがいてこそヒーローが輝くと言っても過言ではない。本作は、かつてアベンジャーズに敗れた者たちのチームアップを描く。
彼ら彼女らの抱える苦悩がしっかりと描かれており、今までのMCUとは一味違う風味の作品である。新機軸だと感じた。
エレーナをはじめ、集められた面子は単純に悪者と断じれない者ばかり。運命が違えばヒーローになれたはずの者たちだ。
自分たちは所詮、負け犬かもしれない。しかし、負け犬にも曲げてはならないものがある。負け犬たちの反撃が始まる。
結成されたサンダーボルツの前に立ちはだかるのは、最強クラスのチート能力を持つセントリー。ほぼ生身みたいなものであるサンダーボルツが果たして勝てるのかとハラハラした。
セントリーとなった青年ボブ(演じる俳優は「トップガン:マーヴェリック」でもボブと云う役を演じていた気がする…)も孤独を抱えており、エレーナたちはシンパシーを抱く。
まるで自分たちの写し鏡のような存在であるボブのメンタルケアを通し、己の過ちやトラウマと向き合うことで、サンダーボルツ側も救済されていくと云う展開に胸が熱くなった。
サンダーボルツの敵としてセントリーはあまりにも能力が桁違い過ぎるのではないかと考えていたが、これほど彼らに相応しい敵はいなかったのではないかと、今では思う。
セントリーのつくり出した無限地獄での戦いはこれまでに無い斬新な展開だった。情感揺さぶるドラマ部分との融合が見事である。「自分たちは孤独だけれど、決してひとりじゃない」ことを悟り、次第に立ち直っていくエレーナを演じたフローレンス・ピューの演技がとても良い。暴走するボブを羽交い締めにしている時の慈愛を感じさせる表情が特に素晴らしかった。
実はサンダーボルツが「ニュー・アベンジャーズ」であったと云う締め括りは、一応サプライズ展開なのであろうが、唐突過ぎるきらいがあって、あまりしっくり来なかった。
セントリーの破壊から市民を救った行動はまさにヒーローそのもので感動的だったのに、ヴァレンティーナの機転で彼女の評判回復の一手に利用されただけの感が強いからだ。
しかしながら、新しい「アベンジャーズ」の映画を2本控える今結成されたニュー・アベンジャーズが、どう関わることになるのか、楽しみでもある。特にセントリーが…
[余談]
冒頭でタスクマスターがあっさり殺されてしまったことが本作最大のサプライズではなかろうか。かなり驚いた。
B級アベンジャーズ
アベンジャーズがいなくなった世界で、次のヒーローがいない中、ダークなヒーローたちの大活躍劇です。
今までのアベンジャーズにはなかった、なんだか人間味がある物語でもある。誰にも後悔や思いだしたくない過去のトラウマに苦しめながら生きている。そこを見事についた物語であった。内容は結構ダークであったが、登場キャラのコミカルな会話や行動が妙に面白く好感が持てた。
ただ、アクションシーンの物足りなさは否めない。もう少しラストの戦いも盛り上がると良かったのだが、まぁ新アベンジャーズの序章といった感じであった。妙にB級アベンジャーズと言う劇中での記事の言葉が適してるなぁと思った。
エンドロール後にも次へ続く展開があり、さてこれからの新アベンジャーズシリーズ、楽しみにしていこうと思う。
心の問題を考えさせる娯楽作
今朝(2025/05/05)映画館で観ました。
フローレンス・ピュー映画は『ミッドサマー』『オッペンハイマー』『ドントウォーリーダーリン』辺りを観ましたが、本作でも影のあるタフな女を見事に演じてくれました。
空虚な毎日をなんとなく過ごすエレーナ、音信不通だった父アレクセイは絵に描いたような堕落した生活、責務に耐えかねた落ちこぼれのジョン・ウォーカー、居場所のないすり抜けゴースト、CIAに利用されるバッキーと謎のボブ青年。なんともパッとしないチームの完成です✨(笑)
アクションシーンは、マーヴェル作品らしいいつも通りの印象で、可もなく不可もなくといった感じ。
大切なのは、どうしようもないメンバー間のくだらない喋りのシーン(笑)
そして登場人物のソフト面、つまり心の問題。本作はその点を少し掘り下げていて、リアルに悩みを抱える人に寄り添う内容になっています。こちらも観ていて考えさせられました。
エンドロール後もおまけ映像があって、興味があんまりなくても次回作を観たくなってしまいます。あー、ペドロ・パスカル出てるしなー😵
というわけでGWも残すところ後わずかなので、本作を家族全員で観に行きましょう!きっと気に入ってくれると思います!
マーヴェル映画の繋がりが分からんからなのかな?
すっとぼけボブと転がし上手な長官。
CIA長官からの指令である施設へ向かう始末屋から転身を考え中なエレーナの話。
「何を盗むかを調査、分かり次第始末」と指令を受け施設に入れば長官ヴァレンティーナに集められた数人の戦士と1人ラフな格好のボブが現れるが…。
エレーナの冒頭アクションから心掴まれたが、任務で向かった施設から少し会話長めで少し眠い。
マーベル作品は苦手な私ですがエレーナキャラのカッコよさとアクションで楽しめた。観終えれば私の命令は絶対な長官の手の平の上で転がされましたね。
引っかかる部分は所々あれどキャラがいい
他のキャラがいいだけにタスクマスターが雑に死んだのは気になるが…。
タスクマスターは過去は壮絶だが作品内でのキャラ立ちはわりと弱いので実は生きていて…という線を期待したくてもあまり希望を持てないところが悲しい。今後出てくるのかなぁ…こんな適当に死なせて終わりにしていいキャラクターじゃないと思うんだけど…
ジョン・ウォーカーの吹っ切れ方がかなり好きだった。確実に性格は悪く、しかし性根が腐りきっているわけでもなくなんだかんだ責任感はある。
しかし過去に固執しすぎて妻子を失っていて、アメリカで"キャプテン・アメリカになる"ことの重さを感じられて良い。
ジョンには今後もああいう泥臭い執念を抱えていて欲しい。笑
脱出計画が上手く進まなかった時の「俺がやらないと」というセリフが印象に残った。責任感…
エレーナはやっぱり可愛い。
辛い時に辛いと正直に言えるのはある種の強さだし、コミュニケーションに問題だらけのサンダーボルツ(ニューアベンジャーズ)のメンバー内では唯一コミュニーケーションを取ろうという意思があり、まとめ役はバッキーよりもエレーナなのかなと思った。
ナターシャがバナーとハルクを恐れず向き合ったように、エレーナもボブに向き合うんだな…。
ボブは観客が共感しやすいキャラクターだなと思った。
何者かになりたい凡人であり過去の傷から来る大きな空虚を抱えていて、ボブがヴォイドの自分とうまくやっていけるようになればいい…と思うけど難しいだろうな。
でもなんとなくマイペースなところがありジョンに嫌なことを言われれば反抗する気概はあって気弱なだけではなく少し変なやつなのが結構好きだった。
ボブの今後の活躍が楽しみ。
皆が拘束されてた時、ジョンだけ鋭利なもの刺さってたのはボブがジョンのことあまり良く思ってないからなんだろうな。笑
金髪の件は白人・金髪・碧眼を崇拝したがる社会への皮肉であり(自分が好きな設定の)原作に忠実でないと排斥したがるファンへの嫌味…か?と思ったけど後者は考えすぎか?笑
サンダーボルツのメンバーにはそれぞれ傷があるが、初代アベンジャーズにあまり出来なかった印象のある"相互で癒し合う、痛みを理解し合う"みたいな優しさがあったのが良かった。
バッキーはかっこよかったけど名刺紙くず扱いされたり飯こぼしたり食洗機でアーム洗ったり心配が心配して心配だったりでなんかおじいちゃん感が面白かった。笑
バッキー(withサンダーボルツ)、サムと商標で揉めてるのか…?笑
ポスクレのファンタスティックフォーは続きが本当に気になる。ドゥームズデイに繋がるのか?今後の展開に期待。
これまでのヒーローたちのような超人ではないからこそのリアリティというか、感情移入がしやすかったように思う。
映画としての盛り上がりみたいなものは少し薄めのようにも感じたが総合的に見ると面白かった。
悪い奴らと、もっと悪い奴ら
スーサイドスクワッドに既視感は否めないが、私はこちらのほうが好き。
派手な能力こそないが、結構楽しめる作品だった。
初見でも楽しめるように専門用語は多くないけど、やはり予備知識は必要なので、出来れば専用のまとめサイトなどで登場人物の詳細を見ておくと良いと思います。
作品としてはアベンジャーズシリーズの新章突入に向けた作品なのかな、とは思う。
バトルは少なめで、戦闘の終わり方も、敵の精神病も、イマドキを感じたw
・長官が101匹ワンちゃんの悪役みたい
・1キャラの退場があっけなさすぎ、ポスターになぜ載っている?
・セントリーの能力、XMEN
・助けたモルモットって
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