「ロジャースは希望の星となった ウィルソンは憧れの的となれ❣」キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ロジャースは希望の星となった ウィルソンは憧れの的となれ❣

2025年2月15日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

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興奮

『アベンジャーズ・エンドゲーム』のラストシーンで、スティーブ・ロジャースからキャプテン・アメリカのシンボルでもある盾を譲り受けた、ファルコンことサム・ウィルソンが、新たなキャプテン・アメリカとなっての活躍を描いたSFアクション大作。マーベル作品は、『A・エンドゲーム』以降、ダーク―・ヒーロー作品が何本か公開された。しかし、個人的には『A・エンドゲーム』で大風呂敷を開いてしまった為、その後、今ひとつインパクトのある作品に出会えていなかった。

本作は、そんな懸念を払拭し、ストーリー的にもこれまでの『アベンジャーズ』や『インクレディブル・ハルク』のマーベル作品の歴史を加味した上で、『エンド・ゲーム』からの世界の流れを汲む作品となっていた。そして、これから誕生するであろう『新アベンジャーズ』への架け橋となる作品ともなっていた。

この作品の目玉は、嘗て『インクレディブル・ハルク』で、ハルクに軍事攻撃した首謀者であるロス将軍を演じたウィリアム・ハート亡き後を、あのハリソン・フォードが米国大統領となって登場した事。キャプテン・アメリカを演じたアンソニー・マッキーと共に、W主演と言ってもよい役割で存在感をみせていた。しかも、クライマックスには、体中を真っ赤にしてハルクに変身してしまうとは…。CGとは言え、あの歳でも、映画作りに熱き血が滾っているハリソンには脱帽❣

また、もう一つの見所は、日米戦闘勃発の危機となる、キャプテンと日米戦闘機との戦闘シーン。当初は、ハリソン演じるロス大統領が、トランプ大統領の様な横暴な大統領と思えた。しかし、日本総理大臣演じる平岳大との新資源を巡る交渉で、米国が後手を踏み、現実の日米首脳の立場が逆転する辺りは、いつもいつもアメリカに頭が上がらない日本からしたら、結構、痛快なシーンでもあった。トランプ大統領がこの作品を観たら、公開中止にするのではないか…とも思う(笑)

世界は新資源を巡り、ロス大統領主導の元で、世界中に平等に分け与える、という条約を結ぼうとしていた。そんな矢先、ロス大統領暗殺のテロが発生する。それを機に、アメリカの立場は揺れ始め、世界中が戦々恐々とする中、日米戦闘勃発へのカウントダウンが始まる。しかし、それを裏で操っていたのが、ロスが将軍時代に酷い扱いを受けて復讐に燃える、特別な力を得た一人の男だった。それを知ったキャプテン達が、日米戦闘阻止とその男を捕える為に、立ち向かっていく展開。

本作だけ観ても、面白さは感じられるだろうが、『インクレディブル・ハルク』をまだ観てない方は、そちらを観てから本作を鑑賞した方が、登場人物の相関関係がよくわかると思う。いつもの様に、長ーいクレジットロールの後には、『新アベンジャーズ』に繋がるオマケ映像があるのでお忘れなく。

bunmei21