「家政婦、最強!」ミセス・ハリス、パリへ行く kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)
家政婦、最強!
パリに降り立ったミセス・ハリス!臆せずに進み、英国人的ジョークも飛ばしまくり、夢(どこに着ていくんだそんな服、なんて考えないところが正に夢!)にまっすぐでロマンスまでちょっぴり期待してしまう!なんて素敵な女性でしょう。羨ましいし、見習いたい。
ネガティブな意味で「インヴィジブル(透明な存在)」という形容がよく出てきた。一般的に家政婦ってそんな存在。それって尊厳を払ってもらえないことなのかもしれないけど、本当にプライドのある人はそんなこと意に介さないでいいんだと思う。その代わりここぞという時には「私を見下す人にはこっちから払い下げ」と言えばいいだけの話!
まさに今日的にも、「出来る家政婦」って最強の職業だな。片付け上手、お掃除上手、料理得意、針仕事もオッケーって万能選手。主婦業に近いことしているから経済価値が低めに見積もられがちだけど、すごいスキルだと思う。
わらしべ長者みたいな?お伽話的展開、見事に再現された当時のオートクチュール作品、街並み(パリの汚さ!)、インテリア(柄物の装飾がTOO MUCHだから住みたいとは思わないけど)に感心。さらに、当時のクリスチャンディオールのブランド戦略が、時代の曲がり角にあったことがわかりやすく描かれていた。その後はなりふり構わずロイヤリティ収入目当てで、香水や化粧品はもとより、バスタオルやスリッパまで商品化されて、CDのマーク普通に目に入ってたんじゃないかなあ、昭和の日本でも。いろんな意味でノスタルジックな気分に浸れました。
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