劇場公開日 2022年11月18日

「人は自然の一欠片の生き物。良くも悪くもなくただ生き抜くためにはなんだってやるのだ。」ザリガニの鳴くところ はるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0人は自然の一欠片の生き物。良くも悪くもなくただ生き抜くためにはなんだってやるのだ。

2024年6月11日
iPhoneアプリから投稿

アメリカの片田舎。どう考えてもこの湿地帯に住もうという気は起きない。でもどんな所にだって優れたところはある。例えば生物好きにとっては幸せが手のひらいっぱい、いやそれ以上の幸福感に浸れる最高の場所だったりする。そんな土地に6歳からひとりぼっちで暮らす女の一生をミステリー仕立てにした映画なのだ。孤独はいいが孤立はよくない。身心を蝕む。それが最大の理由であるのは間違いなさそうだ。この映画を最後まで観ればわかるように作られているから…。人は生きていればどんどん汚れていく。汚れるのが嫌なのであれば死ぬしかない。しかしまあ、呆れるほどに汚れていくことを自覚できない人もいる。よくあるパターンだ。最悪の状況になった時、それは他人の所為だと大声で叫ぶ人。
自然には善悪はない。ただ生き抜く為の当たり前の行為をしているだけ。これほど恐ろしさを感じたセリフはなかった。

はる