「原作既読からの感想」ザリガニの鳴くところ まどかさんの映画レビュー(感想・評価)
原作既読からの感想
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原作を読んで物語を好きになったので、映像化した作品も見てみたいと思い鑑賞。
結論からいうと
映像は綺麗に描写されているのですが、物語の綺麗な映像を綺麗に描こうとしすぎているのではないかという点と、どうしても原作を読んだ後の視点から見てしまうため映画の尺が足りていなという感想。特に前半部分の尺が全然足りていない。
個人的には主人公がどのように幼少期を過ごし、成長してきたかがこの物語の重要なポイントだと考えているので家族構成、家庭環境、生活環境等の背景を丁寧に表現して欲しかった。
この描写があることで綺麗な一面だけではなく、暗い一面も正確に読み取れ湿地の美しさと暗さという対比を表現できたのになと。
幼少期の尺が短いせいで主人公がどれだけ自分の家族を欲していたかが描き切れていない事と、兄ジョディとの関係もわからないじゃないかと寂しい気持ちになりました。
後半のテイトが戻ってきてカイアと口論する辺りからは良くなってきたなという印象。
チェイスに暴力を振るわれ何故母親が出ていったかという長年の疑問が解決するところは丁寧に描かれていたなと思います。
だけど裁判のやり取りあたりも少し描写が足りていなかったりもあったので結論がやはり尺が足りない為物語の良さを描き切れていないなという感想。
描き切れていない為、どれも中途半端な表現になってしまっていて結局どれを一番強く伝えることができなくなってしまっています。
役者のイメージも嵌っていて、映像も綺麗なのでもったいないな。
もうぶっちゃけ赤毛のアンみたいに長編3部作か2部作で丁寧に制作してほしかった。
全然作り直してくれてもいいんですよ?
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