「映画のテンポ、画、トーン、演技=総てに魅了された 人里離れた自然の中の湿地帯の一軒家でDVされ、一般社会風土からは阻害され孤独となった少女が生きる術を備えていく姿を、裁判をとおし顕に・・・」ザリガニの鳴くところ AKF-RHOOさんの映画レビュー(感想・評価)
映画のテンポ、画、トーン、演技=総てに魅了された 人里離れた自然の中の湿地帯の一軒家でDVされ、一般社会風土からは阻害され孤独となった少女が生きる術を備えていく姿を、裁判をとおし顕に・・・
ミステリーモノと思い鑑賞してましたが、映像と共に物語に引き込まれました。
主たる登場人物は、少女カイア、子供時代よりのテイト、遺体で発見されたチェイス、雑貨屋夫婦、弁護士。
物語は、裁判を通じ少女の関わったものを見せていく
(人柄、人格、家族、社会)
誰にも心許さないように教えられ生きていて心許したテイトとチェイス。が青春のよくある苦難に遭遇しながらも湿地帯の自然で癒やし、自らの才能と助言で苦境を・・。
この映画のトーン(流れ)が私的にハマってしまいました。
映像(自然の生態系)(カメラワーク、映像のテンポ、描写)、絵、ドラマテンポ、人物描写、音楽など。
描いているのは1960年代時代のアメリカ社会、アメリカの闇ともいえる事柄、マイノリティ、人種差別、DV、格差社会、戦争帰還兵、陪審員裁判制度の危うさ・・・。
が、しかし、そんな暗いドラマの中に、少女と共に共感出来る【救いの映像】湿地帯の自然、生態系(鳥、虫、貝)と少女の絵。外の世界では雑貨屋夫婦の自分の立場がありながらも応援する姿勢。徐々にわかってくる弁護士の動機と姿勢などえがかれ、苦難が何度とも訪れる度に美しい映像と共にリセット。それをのりこえ、たくましくもなっていく生きざま。
最後の展開は、ある部分よりドウそれを出してくるかに・・考えを巡らせながら見るに至りました。
⭐久々の秀逸な作品
単純にホラーとかサスペンスとか青春も入りの、人間ドラマ、社会はドラマ、生涯モノとか 枠に入らない・・入れたくない・・
出版社との食事時のカイアの昆虫と同じ行動行動をとったで、「そこに 善悪はない。ただ生きるために必要なことをするだけ」のエピソードが、大自然の湿地帯でDVや社会から阻害された中育った少女の、
【生態系の保身術を使っただけ】
がこの映画ドラマを構成する真髄の要素をしめているように感じました。
★Digital5.1CH鑑賞
★重低音 ─
★音圧 ─
★移動音 △
★分離度 ○
★サイド(左右、後、活躍度) △
★サラウンド △
スクリーン画面側は、左、中、右、それぞれに音を振っています。湿地帯、密林で、密林の自然音(環境音)
ほぼ全編、スクリーン側がメイン
コメントありがとうございました!
この映画の最大の注目点は、DVへの処し方の母娘の「対比」を、原作・脚本・監督・製作・撮影など、全て女性の製作陣で撮ってる事です。筋が通ってるんですが、あまり気付かれてないw