「仲間付き合いでのきまりの悪さと勇気の出し処、そして別れ」雑魚どもよ、大志を抱け! てつさんの映画レビュー(感想・評価)
仲間付き合いでのきまりの悪さと勇気の出し処、そして別れ
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主人公の妹、そして母親、そして父親、親友の父親の俳優は、馴染みのある顔だった。母親や妹とは合わない主人公と、様々な家庭の事情を抱える仲間たちが地域社会でも学校でもいたずらを繰り広げるが、学校の先生には絞られ、別のグループからはいじめに遭う仲間がいるし、喧嘩の強い親友にも怖い場所があったりする。勇気を出しそびれて、『君たちはどう生きるか』のコペルくんのようなきまりの悪さを抱えることになる。でも、去って行った友人からの手紙により、勇気の出し方を教えられ、仲間たちにも広めていく。最後の決闘では、主人公だけでなく、より弱いと思っていた仲間たちが思わぬ力を発揮し、「強い方に付く」味方を増やして、難敵を撃退する。最後の親友との別れは、その親友が怖がっていた場所を克服し、列車を追いかけ、追いつく。全般的には『スタンド・バイ・ミー』のような仲間付き合いの思い出話であり、『泥の河』とそれに倣う『こどもしょくどう』では、追いつけずに別れの挨拶ができなかったり、『子どもたちによろしく』では、弱い者への八つ当たりで終わるしかなかったものより、丸く収めていて爽快だった。
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