「原題はRADIOACTIVE」キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱 Fさんの映画レビュー(感想・評価)
原題はRADIOACTIVE
幼い頃、なぜか伝記を繰り返し読んでいた記憶のあるキュリー夫人。女性なのにどうやって功績を残せたのか気になっていたところで、アメリカ映画になると知り、これ幸いと鑑賞。
キュリー夫人の伝記映画であることは間違いないものの、明らかに年代の違う原子力にまつわる事柄が挟まれるため「あれ?」と思っていたら、最後にに"RADIOACTIVE"と出てきて納得。原題を知らなかったからこその困惑でした。今に続く原子力という問題の始まりとその過程を丁寧に(とはいえスピーディーに)じっくり観ることができました。
自分が今社会で働いて稼ぐことができているのは女性でありながら頑張った先人たちのおかげ。とはいえこれほどパワフルかつ男性の助力がなければ名が残らないという哀しさも。母親でありながら研究を続けてノーベル賞を受賞し、大学教授にもなった。その途方もない努力が生んだ功績を、しかし男性に譲ることなくきちんと主張できた人がどれほどいたのか。
何かを発見しなければ!という追求心がなければ、発見されなかったかもしれない力、レントゲンによる恩恵をたくさん受けつつ、なにかと原子力による被害の多い国に住みながら、しみじみと噛み締められる良い映画でした。
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