マルセル 靴をはいた小さな貝のレビュー・感想・評価
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シンプルだけど大切なこと
ちこちこ動くマルセルが可愛い。
フォルムからもっと子供向けのアニメ依りかと思いきや、意外と実写映画のようなつくりだった。
貝の姿で動き回るマルセルの可愛さに忘れがちになるが、彼の置かれた状況はなかなかヘビーだ。家族と生き別れ、祖母と二人になってからしばらくは生きていくのがやっとだった、というマルセルの言葉にほろりとくる。
今いるしんどさに慣れてしまうと、そこから踏み出すのが怖くなる、でも変化を恐れているばかりでは良い方にも変わらない。
おばあちゃんのマルセルに向ける愛情が優しく、死んだ祖母を思い出してしんみりした。
マルセルの仲間を探しちゃう!
まず、貝を主役にするという発想が斬新で興味津々。
ドキュメンタリー風だから、余計に現実にいそうな気になってしまい、
観終わって家に帰ってきて、
思わず植木鉢の中に隠れていないか探しちゃいました!
また、マルセルのかわいいこと、声だけでキュンです。
そして、おばあちゃんとマルセルから、
家族愛、さらに大きなコミュニティの大切さを学びました。
リアルを追求したいのか、ファンタジーを追求したいのかがよく分からない
言葉を喋る架空の知的生物を取材対象として、擬似ドキュメンタリーを作るという発想は面白い。
その取材対象が、お婆さんと二人暮らしをしている子供の巻貝であるというところは意表を突いているし、お喋りで、生意気盛りで、可愛らしい彼のキャラクターも魅力的である。
特に、小学校低学年位の知識と経験しかないはずの彼が、時々発するハッとさせられるような含蓄のある言葉は、物語全体に深みを与えているように思える。
その一方で、モキュメンタリーという制作手法と、ストップモーションアニメという表現方法が、うまく噛み合っているようには思えないところは気になる。
いかにも現実の出来事であるかのように見せかけるモキュメンタリーと、手作り感満載で「作り物」であることが明白なストップモーションアニメとが、水と油のように乖離してしまっているように感じられるのである。
手持ちカメラで撮影したようなブレる画面の中で、ストップモーションアニメのキャラクターが動くといった高度な技術も用いられてはいるのだが、リアルを追求したいのか、ファンタジーを追求したいのかが、かえってよく分からなくなってしまっている。
仮にファンタジーであるならば、物語から「ドキドキ」であるとか「ワクワク」であるとかを感じることができないのは、致命的であると言えるだろう。
Shellfish
ストップモーションアニメという、手書きアニメとはまた違う労力を要する作り方で、これをまた90分も撮るとなると大変な作業量だったんだろうなと思います。
今作のストーリーがとても珍しく、モキュメンタリーとして作品が進められていました。喋る小さな貝のマルセルに密着するという感じで、マルセルの哲学的な会話や、どこかへ行ってしまった家族を探す様子が事細かく描かれています。
ストップモーションアニメの世界のマルセルから見た景色がワクワクするものになっていたのも良かったです。食パンをベッド代わりにしていたり、缶やキーホルダーをエレベーターやロープウェイ代わりにするアイデア性に惹かれました。
中盤からはコミカルさが少し消え、ブラックユーモアと重いストーリーが展開されるので、そこまでのものとは思っていなかったので、悪い方に面食らってしまいました。展開も大きく動くわけではなく、ゆったり動くのでそこでウトウトしてしまいました。
家族総集合のシーンのインパクトは中々のものでした。これは時間かかったんだろうなと思いました。カラフルで画面いっぱいに家族が映る絵面は壮観でした。
マルセルの声を当てられたジェニー・スレイトさんの声がとても良く、年相応に生意気だけどどこか憎めないマルセルを見事に体現していたなと思いました。
手作りの良さがこれでもかと滲み出ていました。物語は分かりにくいところが少しありましたが、サクッと楽しむには十分な作品だと思います。
鑑賞日 7/11
鑑賞時間 13:35〜15:15
座席 D-3
こういうアニメもありかと考えさせられた
貝を視点にしたアニメーションは全く浮かばなかった。主人公のマルセルが見た社会はどんな風に感じたか。アニメーションにした発想がさすがアメリカ。アカデミー賞、ゴールデングローブ賞ノミネーションも納得できた。また、SNSでバズるとどうなるか、配信で注目されるとどうなるか。マルセルが教えてくれた。貝を主人公にしたアニメは見事。
期待しすぎたかな。
と言っても、けしてつまらない訳ではありません。
自分の期待値が高過ぎただけで、それなりには面白かったです。
ティム・バートンでストップモーションアニメを知ってからは、ストップモーションアニメが好きです。
スタジオ・ライカの作品やJUNK HEADなど、自分にハマる作品が多いです。
このマルセルも、ストップモーションならではのトコトコ歩く姿は非常に可愛く声も幼さの残る声がとても合っていると思う。
ストーリーが進むにつれてどんどん盛り上がると言う訳では無いので退屈に感じる人も居るとは思いますが、観終わってから優しい気持ちになれる映画ですね。
撮影者のディーンがマルセルに本当に親身になっているのか自分的には少し疑問だった。
おばあちゃんが死んじゃった時なんかはアッサリしてたからね。
でも最後にはちゃんと新居に招待してたからそれなりに絆は出来ていたのかな。
家の中にある物を駆使して生活に生かしているのは観ていて楽しくなる。
テニスボールやハチミツなど、よくそのアイデアが浮かんだな。
貝でも乗り物酔いしてゲロ吐くのは笑ったよ(笑)
マルセルに出会ってほしい!!
心の底からゆったりとリラックスして、同時にめちゃくちゃ刺激的でテンション上がって、楽しくて。こんな映画体験はいつ以来だろう?
時計を全く気にしなかった。と言っても、時間を忘れるほど没頭するのではなくて、あぁこのまま物語の流れに身を任せて漂えばいいんだなという安心感かな。
いろんな人にマルセルを紹介したくなった。
ひとりで物思うのが似合うあの人とか、観察上手な人とか、手作り大好きなあの娘とか、可愛いものに目がない人とか、ちょっとお疲れぎみの彼とか。
ビジュアルも良いんだけどセリフにしびれる!で、笑える。
アクロス・ザ・スパイダーバースと同じくらい、映画館で観ないのはもったいない作品!とつい鼻息荒くなってしまいます。
今のところ絶賛!!満席!!とかではないけれど、かえって息苦しくなく、その人なりに楽しめる素敵な状況かなと思います。
マルセルにならって、部屋にあるもの何でも使って奏でたようなサントラもすっごく良かった。
新しくて、奇妙で、特別なこの作品に出会ってほしいな。マルセルを知っている人生のほうがいいよ。とやっぱり熱くなってしまったw
このサブタイトルは必要?
戦車と萌えキャラが合体するアニメは創造しても、足の生えたひとつ目の貝のキャラは日本人にはなかなか思いつかない。あっちの人ならではの独特のセンス、キモかわいさがマルセルのキモなのだが、自分はタンスの抽斗を開けて貝がたくさん棲んでいたらオエッとなりそう、と観て思ってしまった。
ストップモーションアニメと実写を融合しているが、アニメ部分はJUNK HEADのような気の狂った作業量ではなく、YouTubeでなにげに観てたら興味深いかもというレベル。実際、元々はYouTube作品だそうで…。
パーティで安心できるのは隣の部屋で様子を聞いているときだとか、貝殻の共鳴音で世界の一部になるのを感じるとか、子どもの貝のくせにマルセルはやたらと哲学的なのだが、マルセルのキモさ以上にこのモキュメンタリー世界に興味を持てず、ところどころで意識が途切れがちだった。
ストップモーションアニメと実写との融合の結果や如何に?
今年の米国アカデミー賞において、長編アニメーション部門にノミネートされた本作。アニメと言ってもストップモーションアニメと実写の融合ということでしたが、ストップモーションアニメの快作「JUNK HEAD」の記憶もあり、大きな期待を持って観に行きました。
結論から言うと、ストップモーションアニメ自体実写の積み重ねなので、そこにリアルの人間が登場してくると、どうもストップモーションアニメとしての存在意義が薄れてしまい、その点大いに拍子抜けでした。またストーリーも、主人公である貝のマルセルが一族とはぐれてしまう受難と、彼が住みつく家の住人であるディーンとの交流を描いたものでしたが、非常に平板で、感動するというものでもスリルがあるというものでもなく、残念ながら私にとって印象に残るところがありませんでした。
「JUNK HEAD」が独自の言語まで創作して唯一無二の世界観を表したのと比較すると、YouTubeでマルセルの生活を発信して注目を集めるというありがちな展開も、陳腐な感じでした。まあ別作品に引き摺られて評価を下すのはあまり良くないのかも知れませんが。。。
劇中アメリカのCBSテレビのドキュメンタリー番組「60ミニッツ」がマルセルとディーンのことを取り上げることとなり、そのアンカーであるレスリー・スタールが本人役で登場します。アメリカ人であればそれなりの高揚感を得られる展開だとは思うのですが、何せ「60ミニッツ」を観たこともない日本人としては、逆に埒外に置かれた感じで残念度が増すばかり。
そんな訳で、期待が大きかった分想像していたものとかなり違う展開だったので、残念ながら評価は★2とします。
私には合わなかったが、マルセルがやたらかわいい。
しゃべる貝の日常+死を乗り越えての成長といった感じか。
初見はあまりかわいいとは思えない一つ目のマルセルだけど、しばらく見ていると斬新なデザインでフィギュアが欲しいくらいかわいい。
ストップモーションアニメの手作り感があって、動物との絡みが笑えたり、暖かみを感じる。
ただ少し退屈だったので評価低めとなった。
うとうとしてしまいました
マルセルがとても可愛い。
ピタゴラスイッチのような日常のルーティーンはアリエッティのようだった。
ひとつひとつの動作が「うんしょ...うんしょ...」という感じで応援したくなる。
だが、この日3本映画を見ていたのでかなり疲れていた+マルセルの声が可愛すぎた+そんなすごい展開が起こる映画でもないということでうとうとしてしまって映画どころではなかった。もうちょっと元気な時にもう一度見たい。
作り込まれた絵本を読んだよう
こんなに巻貝を見つめた時間は人生ではじめて。
前半は、撮影しているディーンに向けてのマルセルのおしゃべりを通して、マルセルの見ている世界を少しずつ知っていく。
ドキュメンタリー風という設定でディーンが聴き役としてそこにいてくれることでマルセルの魅力、考えが十分に伝わってくるのだ。
なんてったってマルセル、よくしゃべる。
言葉をしゃべること自体が楽しくてしょうがない子どものよう。
そして、おばあちゃんのコニーがかっこいい。
巻貝の姿に惑わされそうになるが、行動、言葉、堂々たる愛情あふれるグランドマザーぶり。
キュートで聡明でチャレンジングで繊細なマルセルと勇気ある優しいコニーのキャラクターがやけにかわいらしく、工夫を凝らした暮らしぶりの描写が楽しい。
また、2人を見守りながらも干渉しないディーンとの関わりが心地よい。
技術を駆使してものすごく作り込まれた、現代の絵本のような作品。
放映されている映画館は少ないが良い作品でおすすめ。
今年219本目(合計870本目/今月(2023年7月度)5本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))。
こちらの作品。まぁ、大阪市でこのような知的な映画というと放映されている映画館といえば限られている事情もあって、朝から行ってきました。
映画といえば映画ですが、一般的な「映画」と「アニメ」的タッチの半々的な取り方がされている部分があります(予告編や公式HPなど参照のこと)。また、主人公マルセル視線のため、人間という人間がおよそ出てこず(一部除く)、そのマルセル目線であるため、普段見ないような光景まで描かれています。ここは良かったところです。
ストーリージャンルといえば「探し物」の分類になりますが、その探索手段として登場するのは、キーボードのキー程度なら自在に操れるということで、YotubeやTwitterらしきものまでいろいろ登場します。ただ、お子さんが見ることも想定されているのか、IT系の描写に関しては配慮があります(あまりにもマニアな内容は出てこないようになっている)。
今週はどうしてもインディジョーンズ等があるため本映画がヒットしにくい事情ではありましょうが、それでも見て損はない映画のタイプだろうと思います。
「完全な映画のタイプではない」が、「アニメタッチでもない」という中間的なタイプの映画なので、好き嫌いがはっきりすると思います。「予告編を見る」などで確認するのをお勧めします。
採点に関しては下記を考慮したものの、フルスコアにしています。
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(減点0.1/謎のモザイク表示(電話番号関係))
・ 途中、電話番号か何かが写るシーンで薄くモザイクがかかっているシーンがあります。おそらく実在する電話番号なのだろうと思いますが、通常映画というのはこのような描写の場合、電話番号をフルに描写しないか(途中で切れるようにする)、架空の電話番号であることが明らか(999-9999など)にすることが多いです。
まぁ、予算の関係もあるし、そこにモザイクがかかっていたからといって連鎖的に他の理解がおいつかなくなるほどではないので、減点幅としては小さく見ています。
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「好奇心旺盛な貝」
今年108本目。
体長2.5cmの貝マルセル。マルセルを監督が撮る形式。少し自分には合わないものの家族を探す物語。最後まで見れなかったが家族が見つかったのか知りたいです。贅沢な悩みです。
かわいい…!😭
一見かわいいストップモーションアニメーションだけど、バズったコンテンツに対する人間の愚かさがしっかり描かれててこれ~!人間はクソ~!ってなってしまい…笑
めちゃくちゃいい人なディーン、しっかり捜索に協力してくれたレスリー(本人!!!!!)など優しい人間も出てきてくれるので安心しました。よかった。
おばあちゃんの畑とか部屋とか、マルセルの遊び方とか、ちょっとアリエッティを思い出すようなかわいさでにっこり。部屋にあんな小さな生活のあとがあったらうれしくなっちゃう。
有名になることのメリットとデメリット
靴を履いた1インチの子供の貝マルセルと彼のドキュメンタリーを撮影する人間ディーンの話。
かつて人間のカップルが住んでいた空き家におばあちゃんのコニーと暮らすマルセルをディーンが取材する体のモックドキュメンタリーで、基本マルセルの自分語りやコニーとのやり取りに合いの手的にディーンのお喋りが入る感じ。
映像はカメラを通した視点だし、音声もマイクを通したつくりだし、ドキュメンタリーの割に1つ1つのシーンが短いものを繋いだ感じだからか、自分は作り物感を強く感じてしまって世界観に没入出来ず、ずっと俯瞰的に観ている様な印象。
軽い空気感ではあるけれど、コミカルかと言えばそれ程でもなくマジメだし、ブラックユーモアでもチョイチョイ入れてくれたら…何て思ったけれど、子供が楽しめなくなっちゃうからダメかw
どうやらというか明らかに、自分はターゲットの外の人だったみたいですw
マルセルは虫が苦手
実写とストップモーションアニメ、実世界・ネットとのメタ構造。アイデアはとてもいいし、マルセルは、めちゃくちゃキュート。ストップモーションが生み出す、柔らかい映像も味がある。
ドキュメンタリー主体で、物語に抑揚が少ない。それでいて、映像と音楽が美しいから睡魔が押し寄せる、押し寄せる。ちょっと寝ちゃいました。
マルセルの声がオッサンじゃなく、女性だったのはよかった。クマのプーさんもピーターラビットもオッサンの声で、幻滅してしまったからね。
マルセルファミリーが揃ったシーンは目がパッチリ。これが見たかったんだよね。
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