劇場公開日 2022年9月30日

  • 予告編を見る

「声優の権利をもぎ取ったかつてと今のインボイス」その声のあなたへ オカマ声ちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0声優の権利をもぎ取ったかつてと今のインボイス

2022年10月6日
Androidアプリから投稿

アニメも好きだけど、学校が早く終わった日はテレ東の映画を見ていた。
私が子供のときはTVで映画が週5本くらい流れ、それを見て育った私は字幕派、吹き替え派の概念が生まれる前に映画は吹き替えドップリで今も両方上映されるなら吹き替えを選ぶ。

内海賢二さんと言ったら代表作は数しれないけど、私の中でブッチギリは『ブルース・ブラザーズ』のジェームズ牧師。
実際のJBは少し高めで高木渉さんが近い気がするけど、重低音なのにファンクに「君は光を見たかー!」と説教するのはただカッコよくてラオウ以上に私の中に刷り込まれた『内海賢二』だ。

映画は『内海賢二とは?』を軸に当時のアニメや声優の環境、今のブームに至る過程、現在進行系で活躍する声優や音響監督のインタビューで進む。
今でこそだけど、声優という職業が軽んじられ、当の声優もそう呼ばれることに顰めていた時代があった。
ルパン三世の山田康雄さんが「声優の」と紹介されるのを嫌っていたのは有名な話し。
今では進んでその肩書を目指してる人が何万といる。

そんな声優業界の話しから『夫・内海賢二、父・内海賢二、人間・内海賢二』に焦点が絞られる。
どの口からも語られるのは「太陽のように明るく良い人」「下の人にも分け隔てなく優しい人」という聖人君子。
人から愛され、才能に恵まれ、更に努力をし、上下の差なしに人を敬う。
だけどある人は言う。
「アイツは内海賢二を演じていた」
その真意は今となっては解らない。

内海賢二さんを通し、ここに至る声優業界を映像化したドキュメンタリーが上映された令和に声優業界だけでなくアニメも含めてクリエイターがインボイス制度に戸惑っている。
それに多くの声優達は自分の権利を守ったように抵抗している。
この映画が上映されたタイミングはたまたまかもしれないけど、私達が今まで楽しんできたアニメと携わる人達を守るために何が出来るのか?
もし内海さんがなんてタラレバは言ってもしょうがないけど、無駄になるようなことはしたくない。

オカマ声ちゃん