劇場公開日 2022年9月30日

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「【”我が生涯に一片の悔い無し!”今や世界を席巻するジャパニメーションの創成期から、声優業界を牽引して来た内海賢二さんの半生を、多数の声優のインタビューを絡ませて描いた作品。】」その声のあなたへ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”我が生涯に一片の悔い無し!”今や世界を席巻するジャパニメーションの創成期から、声優業界を牽引して来た内海賢二さんの半生を、多数の声優のインタビューを絡ませて描いた作品。】

2022年10月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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ー 1960年代から、アニメの声優や俳優として活躍してきた、故内海賢二氏の半生を、現代でもジャパニメーションを牽引する、羽佐間道夫(80歳オーバーにして、矍鑠としている。)、野沢雅子、山寺宏一、戸田恵子、水樹奈々という、滔滔たる声優陣へのインタビュー、及び妻野村道子さん、長男で内海氏の会社を継いだ内海健太郎さんへのインタビューを通して、その人柄、偉業を表したドキュメンタリー作品。ー

◆感想

・インタビューの際に、多くの方が口にするのが
 ”内海さんが、スタジオに居ると周囲が明るくなった。”
 ”太陽のようだった。”
 ”緊張している私の声を掛け、リラックスさせてくれた。”
 ”誰にでも、気さくに声を掛けてくれた。”
 という、賛辞の言葉である。
 そして、実際に映像を見ると、正にその通りで、上背はないが、アルトからテノールの音域の美声を明るく、大きく響く声で披露している。

・知らなかったのは、創成期の声優さん達の殆んどが、舞台俳優を主な生業としていて、声優は副業であった事である。
それが、声優業界の低賃金に繋がっていく箇所は、”そういう事か・・。”と思いながら観ていた。
ー 今は、創成期の声優さん達が、当時、決死のデモ行進をしたりして、だいぶ改善されているようではあるが・・。業界全体としては、マダマダ不安定なのだろうな・・。-

・洋画の吹き替えが本格化して、声優たちの仕事も増えていく様。
 有名海外俳優の吹き替えが、固定して行ったのも、この頃か・・。
 内海さんも多数のCMに主演されている。

<だが、内海さんは癌に斃れる。
 そのことに触れると涙ぐむ多くの声優さん達。
 そして、彼の告別式には1000名を越える方が出席する。
 何よりも、死の間際に妻である野村道子さんにはっきりとした声で”愛している”と言ったという話は沁みた。
 男として、内海さんは、立派な人生を生き切ったのではないかと思ったドキュメンタリー作品である。>

NOBU