劇場公開日 2022年9月23日

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「若者の日記感あふれる」ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド TheBEETLESさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0若者の日記感あふれる

2022年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ビートルズの映画やドキュメントはごまんとあるが、これは異色中の異色。
今までのどれとも違っている映画。なぜなら、監督の若い頃のプライベートな一コマを映画にしたものだから。

誰もが知る煌びやかなスーパースターを取り上げているにも関わらず、低予算で作られているからこそなのか、 24才のただの若者が、初めての外国で、思いもよらない場所で、思いがけずスーパースターと遭遇した、それだけではなく寝食を共にした充実した日々のことが伝わってくる。なかなか体験できることではない。
しかもその場所は、当時メディアはシャットアウト。侵入を試みた記者が入りたくても入ることができなかった完全プライベート。いわば許された人だけが入ることができた空間だ。
中身や実態は推測だけで、今までまったくメディアで公開されていなかったのだ。その意味でこの映画は貴重。同世代の若者が、フラットな付き合いをするという幸運に恵まれた日々の日記を見せてもらった感覚だ。
その意味で、ビートルズファンが第一に見るべき映画というわけでは決してない。むしろ、今までベールにつつまれたインドでの日々に一緒に入り込みたいというコアなファンに向いていると言える。

ビジネスに追われ、心の安まらないめまぐるしい日常。渇いたせわしない日々を離れたいという願い。
インドに行って彼らが得たもの、瞑想して安らぎと開放感を得た中でクリエイティビティが湧き上がった自分らしい日々。それこそが彼らの欲しかったものなのかなと感じさせられた。

それにしても、低予算なのに、モーガンフリーマンをナレーターに使えるなんてすごい。

TheBEETLES