嘘八百 なにわ夢の陣のレビュー・感想・評価
全46件中、1~20件目を表示
正月映画らしい楽しさと軽さ。信者ビジネスの扱いには疑問も
古美術商・小池(中井貴一)と陶芸家・野田(佐々木蔵之介)が骨董の贋作をめぐり、時に競い合いまた時に手を組んで騒動を繰り広げるコミカルなシリーズの第3作。2018年1月に第1作、2020年1月に第2作と、律儀に1月に公開されており、正月映画の定番として認知されてきただろうか。 1作目の「嘘八百」では幻の利休の茶器、2作目「嘘八百 京町ロワイヤル」では織部の幻の茶器と来て、今作は秀吉の幻のお宝をめぐる話。大阪城関係者の全面協力を得られたそうで、天守閣をはじめ大阪城公園内でのロケ撮影や、さまざまな時間帯の大阪城の姿を背景に収めたショットの数々で、秀吉とそのお城が今もなお大阪の人たちにとって身近であり象徴的な存在であることを伝えてくれる。 脚本は前2作に続き今井雅子と足立紳。今回は野田による偽の骨董茶器の制作と小池らの騙しの大仕掛けに加え、カリスマ波動アーティストTAIKOH(安田章大)の創作活動も筋に絡んでくる。このTAIKOHの人気にあやかって波動グッズを高値で売ったりレンタルしたりという設定があるのだが、いわゆる“信者ビジネス”の扱いの軽さが気になった。波動水を売ったりするのはカルト教団の霊感商法に通じ、大森立嗣監督・芦田愛菜主演作「星の子」では同様の水ビジネスと信者一家の心模様を真摯に取り上げていた。笑いのネタにしてはいけない、などと言うつもりはないが、現実に被害者が大勢出ている手口なのだから、単なるおかしなエピソードの1つのように軽々に扱うべきではないということ。もしコメディの枠組みでやるなら、たとえばアダム・マッケイ監督の諸作(金融業界を扱った「アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!」、政界を描いた「バイス」など)のように巨悪や不正に正面から切り込み徹底的に笑いのめすくらいの覚悟がないと。 もしも脚本執筆の時点で旧統一教会問題が今くらい大きくなっていたなら、あるいはネタにするのを避けていたかもしれないし、間の悪さは認められるものの、配慮が足りなかったように感じられ、そこが惜しまれる。
続編あれば観たいくらいに好きだ
一応、詐欺師ものとして始まったこのシリーズだが、本作ではもう詐欺師ものといえるかどうか曖昧なことろまできた。 しかし、それが駄目かというと、そうともいえない。なぜならば、このシリーズの一番の魅力は、本当とファンタジーが合わさった歴史探訪と、茶器を作るという部活もののようなお仕事パートだからだ。 騙すとか騙されるというのはその先にあるもので、そこまで重要ではなかったんだな。 そして何より、子どもみたいな則夫と佐輔が翻弄される姿を見るのが楽しい。 ユルユルでいい加減なキャラクターものの魅力がある。 もちろん傑作などではないし、人に薦めるほど面白くもないけれど、続編あるならまだ観たいと思えるくらいには好きだ。
ネタ切れ? だまし合いや駆け引き、謎解き要素が少ない
中井貴一と佐々木蔵之介のコンビの第3弾。シリーズ前2作同様、軽妙な掛け合いとコン・ゲーム要素は健在で、コミカルなシーンは今回も満載。古美術の世界の裏側をユーモラスに描きつつ、骨董コンビの友情や成長もじんわりと心に響きました。 個人的には前2作と比べると、だまし合いや駆け引き、謎解き要素がやや薄く感じられました。そのため、ストーリー展開にやや物足りなさを感じ、観客を置いてけぼりにされたのが残念です。 特に、クライマックスシーンはもう少し盛り上がりを期待していたのですが、あっさりとした結末で拍子抜け。もう少しどんでん返しの展開や、手に汗握るようなハラハラドキドキ感が欲しかったところです。
シリーズ3作目。今回は太閤秀吉の秀吉七品の中の茶碗「鳳凰」をめぐっ...
シリーズ3作目。今回は太閤秀吉の秀吉七品の中の茶碗「鳳凰」をめぐってのお話。 今までの中でもいちばんストーリーがわかりづらく、内容の意図がよくわからなかった。 次回作に期待したいです。
騙しの面白味が
古美術商の小池と陶芸家の野田。さえない二人のコンビに、秀吉七宝で唯一所在不明の「鳳凰」の話がそれぞれ舞い込む。小池は、大阪秀吉博の実行委員会から。野田は、カリスマ波動アーティストTAIKOHの財団からだった。 シリーズ最初から見ています。今回は、騙しの面白味が少し足りないようでした。
これじゃあ贋物と言われても仕方ない
詐欺師紛いの古物商と贋物陶芸家が幻の美術品を巡って騙し騙され…。 中井貴一と佐々木蔵之介の掛け合いや軽妙なコン・ゲーム的ストーリーなど前2作が思いの外面白く、気付けばもう3作目。 『寅さん』や『釣りバカ』路線の邦画の新たな人気シリーズになりつつある本作。この3作目も楽しみにしていた。 今回の幻の美術品は、“鳳凰”。 かの豊臣秀吉の出世を後押ししたとされる七つの縁起もの。“秀吉七品”。 唯一所在不明とされていた“鳳凰”と思われるものが遂に…! それを巡って、大阪秀吉博、カリスマ波動アーティストと謎の美女、小池と野田が騙し騙されの争奪戦を繰り広げ…って書き出すと『インディ・ジョーンズ』みたい。 何だか今回やたらと鈍い声目立つが、見て納得。 一番の醍醐味。終盤『水戸黄門』的に胡散臭い大物悪徳を懲らしめる騙し騙されのコン・ゲーム要素が無いのだ。 ある日小池に何故か大阪秀吉博のプロデュースの話が。目玉は鳳凰。 今巷で人気の波動アーティスト、TAIKOH。彼の財団の右腕美女・寧々から鳳凰の贋物製作を依頼された野田。 小池は胡散臭い波動アーティストを疑うも、野田は彼の波動に妻の影響で自信も影響。コンビに分裂の危機…。 大阪秀吉博の実行委員らやTAIKOHと寧々がどんな化けの皮を剥がすのかと思いきや、博実行委員は小池を名前間違いで抜擢してしまったおバカ連中ばっか。TAIKOHはビジョン通りの鳳凰アートが描けず苦悩。 それは野田も。鳳凰のイメージが降りて来ず、作れない。 鳳凰に翻弄される緩い話がだらだらと続く。と言うか、話の意図が分かりづらい。 ファンはお馴染みの世界観や面々(よっちゃんは二代目の酒井敏也に)を見ているだけでそれなりに楽しいかもしれないが、初見の方やファンじゃない方だったら退屈かも。 新キャラの安田章大演じるカリスマ波動アーティストの存在もあまり意味ナシ。てっきり彼が強敵となってコン・ゲームが繰り広げられると思っていたから…。中村ゆりの美貌は良かったけど。 ラストは各々の鳳凰への思い(?)みたいな事が語られる。本当に騙し騙されのコン・ゲーム要素はナシ。ただの人情話になっている。 3作目にしてちと趣向を変えたかったのかもしれないが、これじゃあねぇ…。今回も定番を期待したら、贋物を見せられた様な感じ。 マンネリと言われてもいいから定番を通して欲しかった。日本人はそういうの、好きなのよ。 あるのかどうか分からないけど、定番通りの次に期待。 本当に台湾かニュージーランドで…??
ストーリーに面白みが薄く、アレレ??でした。
「嘘八百」・・シリーズ3作目にしてマンネリ・・・鮮度を失う。 騙し合い(コンゲーム)の痛快さや楽しさが微塵もありませんでした。ギャグも話術も不発!! なにやらキャッチフレーズは【開運エンターテイメント!?】 個人的に中井貴一さんと佐々木蔵之介さんは大好きです。 同じ監督(武正晴)で脚本も2作目と同じ(足立紳+今井雅子) マドンナ役は中村ゆり。 佐々木蔵之介が鼻の下を伸ばして、下心見え見えでよろめく お決まりのシーン。 中村ゆりさんがキリリとした美人で、隙をまったくみせないんですよ。 前作の広末涼子さんは着物姿の色気に加えて涙をポロリ。 (女でもそそられます。殿方にモテ過ぎるのも隙だらけなのも、 (おバカなのも真っ正直なのも、魔性も、罪ですかね?) 中村ゆりが蔵之介の手をさりげなく重ねるシーン、 頬を寄せて囁くシーン、 ドキドキしましたけれどで・・・広末さんと比べたら・・・ (ゴメンなさい) それにこの映画、騙されて損した人っていましたっけ? 運が開けるほど【特】したのは誰? 豊臣秀吉の縁起物「秀吉七品」 お印は鳳凰(ほうおう) 鳳凰の茶碗はなにやら佐々木蔵之介が作ります。 浜辺の砂を集めて濾してます。 砂に硝子のカケラなんて今時あります? (怪我しちゃうでしょ!!) なにやら太閤秀吉はピードロにご執心だったので、 硝子と砂を混ぜて贋作作り。 この話もなんか尻切れとんぼでよく分からない。 そして何やら怪しい、《お波動アーティスト》出現。 謎の絵描きです。 その名もTAIKO(太閤のもじり) 演じるは関ジャニ∞の安田章大。 神秘の舞のように大きなキャンパスに描く様子は、綺麗でした。 コンゲームの楽しさも騙される悔しさまるでなくて、 中井貴一も佐々木蔵之介も手持ち無沙汰。 芸の見せ所がなくてお気の毒でした。 でもでも最大の見ものは、大阪城・・・ですね。 天守閣はじめ大阪城公園のロケ。 お見事でした。 ところで一番得をしたのは“お波動アーティスト“?
ロケが良かった
今回は主要キャラクターのTAIKOHと骨董コンビの絡みが分かりづらいのと大阪秀吉博の設定が薄かったり、ストーリーの主軸が曖昧で前2作のような話の加速感は乏しかった。それでも大阪城全面協力のロケやいまりとTAIKOHのエピソード、他の役者さんの場面も個別に面白く、特に御座船、大阪城公園駅、ミライザ大阪城などロケシーンは見応えがあって観光気分を満喫。
脚本がダメ
1、2作目に比べてかなりパワーダウンしてしまった印象は否めない。主な役者は変わってないのでこれは脚本が悪い。脚本企画の段階で何とかしてやれよ……と思った。 やはり3作目までヒットするシリーズものは稀なのだろう。これじゃ4作目はないだろうな。
映画館に行ってこそ、映画として贅沢に楽しめる娯楽作品
娯楽作品として、ここまで演者さんの無駄のない作品はお見事! 主要演者さんは勿論、 映画に出てくる皆さんのキャラクターがとても個性的で愉快で、 もう目がお腹いっぱいの満足度。 ストーリー自体は少し単調気味に思う方もいるだろうが、 秀吉にスポットを当てた今作はさらに大阪味が強く、 軽快な会話のテンポなども含めて大阪らしく楽しい作品。 さすがにシリーズ3作目にもなると、 スタッフ、キャストさんのチームワークの良さが手に取るように感じられて なんだか観ているこちらもファミリーみたいな気分で楽しんでしまった。 中井貴一さんと佐々木蔵之介さんのコンビネーションは勿論、 “カリスマ波動アーティスト”という 役柄として雰囲気の醸し出し方が難しかったであろう TAIKOHとしての安田章大さんと中村ゆりさんも 滑稽になりすぎないナチュラルな落とし込みも良かった。 楽しく時間を忘れてまったりゆっくり楽しめる作品としては秀逸だった。
安定したシリーズ。物語は良く出来てるけど、波動アートは違和感あり。...
安定したシリーズ。物語は良く出来てるけど、波動アートは違和感あり。あと、中井さんはやっぱり華はない。話も少しマンネリ化。脇役も入れ替わっている。
年末公開してほしかった
それほど評判は良くないようですが、自分は楽しめたかな😃確かに分かりやすい爽快なストーリーでは無かったですが、味わい深いストーリーだったではないか。これ、テレビドラマだったら全然楽しめないだろうなぁ。やはり映画館という場所は、時間と気持ちに余裕があるときに楽しむのが良いです。
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