「視点の置き場所が違うと感想が全く異なってしまうシンプルでハイコンセプトな正統派動物パニック映画」ビースト よねさんの映画レビュー(感想・評価)
視点の置き場所が違うと感想が全く異なってしまうシンプルでハイコンセプトな正統派動物パニック映画
アホみたいにシンプルなハイコンセプト映画ですが、冒頭から思いっきり明白なのはライオンがメッチャクチャ可哀想なこと。密猟者に仕掛けられた罠に群れを壊滅させられたライオンが人間に牙を剥く話なので運悪くサバンナに居合わせた人間のサバイバルアクションという視点から鑑賞すると、捕食ではなく復讐目的の殺戮に駆り立てられたライオンとの対決を通じて自然とは何か、家族とは何か、生きるとは何かを強制的に叩き込まれる物語に時折放り込まれる呪術的な幻想やシャールト・コプリーが演じる狩猟禁止保護区を管理するマーティンがボソッと放つ一言に人間の業が滲んでいることをシレッと見逃してしまうので注意が必要です。要するに正統派動物パニック映画です。
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