「セミビキニ、復活せんかな」グッドバイ、バッドマガジンズ HAL-9000さんの映画レビュー(感想・評価)
セミビキニ、復活せんかな
ブログ黎明期に『セミビキニ』というブログがありました。中の人は、アダルト雑誌編集のアルバイトをしている女子大生の方らしかったのですが、嘘か真か、不幸な面白エピソードと読ませる文章で、当時非常に人気を博していました。私も更新を楽しみにしていたファンの一人でしたので、なんか設定が似てるなぁとか、そんなことを思い出しながら本作を鑑賞しました。
まず、エロは不滅なのに、表向き清潔な社会を演出して、「臭いものを蓋をするだけの社会で良いんですか?」という問題提起はありだと思うんですが、作品を通して「エロいとは何か」、「セックスとは何か」という問いは余計だったと思いました。「エロいセックスとは」ならまだ話は分かるんですが、そもそもエロいとセックスは別もんなので、何かテーマが散漫になっていた気がします。
「私たちはこんなことをするために本を作ってるんですかー!」という叫びも、じゃあ、あなたはどんな信念をもって本を作ってたんですか?と逆にこっちが問いたいくらいで、どこか白々しかったです。
ただ、自分たちは社会に必要だと信じて、その場に踏みとどまっている人達が、社会の波に飲まれれていく姿はいつでも切なく、そこはよく描けていたと思いました。
あと個性的な編集部員と言う割には、普通でしたね(笑)
結構、期待してたんですが。
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