「やや広範囲な理解が求められるが好印象。」呪呪呪 死者をあやつるもの yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
やや広範囲な理解が求められるが好印象。
今年46本目(合計698本目/今月(2023年2月度)12本目)。
韓国といえばホラー映画というくらいにホラー映画といえば韓国が一歩抜けていますね。といっても、この映画は一般指定なので、描写はある程度抑えられていますので「ホラー映画がはじめて」「韓国映画がはじめて」という方にも推せます。
予告編などからわかる範囲は3割くらいで、残りの7割は「謎の製薬業界」や韓国の仏教?事情など(「謗法」という語。普段目にする機会は少ないが「誹謗中傷」の「謗」からある程度推測がつく)に話が飛ぶと思えば、突如東南アジアの国の話に飛んだりとスケールは広いものの、やや「あっちこっちに飛びすぎ」という気はします。
といっても、一般指定扱いであるため、余りにグロい内容にはできなかったのだと思うし、そのためにこういう展開になった(逆にいえば話題を散らすことでグロさが緩和されたので一般指定になったともいえる)以上、これも評価点上微妙な気がします。
やや特殊な分野や広範囲に広い分野の知識が要求はされるものの、日本のホラー映画と比べるとやはり韓国のそれはかなり発達していて、一般指定で「あまりホラー映画を見たことがなく、一般指定扱いの緩和されたものがみたい」「韓国映画の一般的な展開をみたい」というのであれば、この映画は展開こそあっちこっち飛ぶものの、登場人物は少ないし、結局はホラー映画という事情もあるので、ストーリーの筋「それ自体」は結構簡単です。その意味で「韓国映画がはじめて」という方にはおすすめです。
採点にあたっては、「やや特殊な分野が求められすぎ」という点は気にはしたものの、それこそ(日本の安易なホラー映画にはない)韓国映画の良いところと言えるので、減点なしにしました。今週はバビロンが本命にどうしても来そうな気がしますが、こちらもおすすめです(バビロンってR15扱いみたいだけど、何がひっかかったのだろう…)。