劇場公開日 2023年1月27日

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「やさしい心が紡ぐやさしい物語」金の国 水の国 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0やさしい心が紡ぐやさしい物語

2023年2月1日
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鑑賞方法:映画館

単純

幸せ

予告で観たときには、キャラに魅力が感じられず、絵のクオリティもそれほどではなかったので、鑑賞するつもりはなかったのですが、みなさんの評価が高いので急遽鑑賞予定に入れて観てきました。なるほど、鑑賞後に心があたたまる素敵な作品でした。

ストーリーは、長年にわたる争いで国交を断絶していた、経済的に潤うが水の乏しい金の国・アルハミトと、豊かな自然に恵まれているが貧しい水の国・バイカリは、昔の誓いによりアルハミトは嫁、バイカリは婿を相手国へ送るはずだったが、無礼にも犬や猫を送り合ったため、戦争の危機を感じたアルハミトの王女サーラとバイカリの青年ナランバヤルが、偽りの夫婦を演じながら両国の危機を救うというもの。大筋はこんな感じなのですが、その中で実際に描かれるのは二人のラブストーリー。これがとてもわかりやすかったです。

主人公のサーラとナランバヤルは、言葉や態度がとにかく優しく、思いやりにあふれています。その人柄のよさが惜しみなく発揮された物語に、擦れた心が癒されるような温かさを感じました。それに伴い、あのポッチャリ王女がどんどんかわいく見えてくるから不思議です。一方のナランバヤルも、イケメンとして描かれているわけではないところがよかったです。そんな二人が惹かれ合う姿が微笑ましく、こちらも幸せな気持ちに浸れます。

他の登場人物の中にも根っからの悪党はいなくて、みんないい人か普通の人ばかりなのもよかったです。だからこそ、持ち上がる戦争の火種が、現実に起こりうる争いの原因にもつながるようで、考えさせられるものがありました。また、序盤から用意された伏線が、収まりよく回収される感じも心地よかったです。ラストで両国が手を結ぶ場面は、なんだかこちらもうれしくなりました。

キャストは、サーラ役が浜辺美波さん、ナランバヤル役が賀来賢人さんで、二人とも十分に及第点でした。声の演技という点ではやや力不足と思えるシーンも多少はありましたが、声質はキャラによく合っていたと思います。なにより浜辺美波のやさしい声と穏やかな口調は、サーラにベストマッチだと感じました。脇を固めるのは、神谷浩史さん、沢城みゆきさん、木村昴さん、茶風林さん、銀河万丈さんら一流声優陣で、主演の二人を盛り立ててます。

おじゃる
かせさんさんのコメント
2024年2月26日

黒いメジェド神みたいな人、沢城みゆきさんだったんですか。
白井黒子の人かと。

かせさん