「新解釈になれず、ならず」レジェンド&バタフライ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
新解釈になれず、ならず
キムタクが信長を…?という挑戦的な企画がスタートしているなーと思ってから1年以上経ってついに公開。公開のタイミングはスラムダンク&すずめの戸締まりがTOP2を独走、ONE PIECEが最後の特典ブースト中という良いのか悪いのかよく分からないタイミングでの封切り。2週くらい前の公開だったら競合作品が少ないですし、もっと初週の興行が稼げたんじゃないかなと思ってしまいました。来週からは鬼滅もいますし…。
なんて事は置いておいて、作品の内容ですが、ハッキリ言ってハマらなかったです。信長の戦人としての歴史ではなく、信長と濃姫のラブストーリーとして作り込まれていました。観たいのそれじゃないんだよな…
大友監督のるろ剣で見せたアクションはどこへ行ったのかというくらいのクオリティで、途中襲われたから血みどろになるくらいまで仕返すところは結構良かったんですが、いかんせんそれ以外はダイジェストの如く流れていくので、そもそも戦闘が見れないというもどかしさがありました。
話もこれまたダイジェストなので、教科書から少しはみ出したくらいの話しか出てきません。終盤の信長がその後生き延びていたら…?のifのシーンは中々良くて、新解釈で来たなーと思って感心していたんですが、結局史実に中途半端な状態で戻したのでこれまたガッカリしました。史実も未確認なことが多いので、ifならifを貫き通せば良かったのにと思ってしまいました。
冒頭の賑やかしのシーンも、ダジャレが突然入るシーンも、正直言って邪魔にしかなっておらず、真面目なら真面目に、ふざけるなら場を弁えてやって欲しかったです。コンフィデンスマンの3作目が合わなかったので、古沢さんの脚本がだんだん苦手になってきたのかなとも思いました。
大作の邦画時代劇である程度の血飛沫が見れたことや、一部役者陣のハマりっぷりなど、良いところは少なからずありますが、話が面白くなかったのが致命的な一本でした。
鑑賞日 1/30
鑑賞時間 17:40〜20:35
座席 C-8