「観るたびに深まっていく」劇場版モノノ怪 唐傘 メーサさんの映画レビュー(感想・評価)
観るたびに深まっていく
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初見では、久々のモノノ怪に嬉しくなり、また、情報量が多くて理解が追いついていなかったようで、あっさりしたストーリーに感じてしまいました。
それで分かったつもりになっていましたが、来場特典につられて2回目の鑑賞をし、見え方が変わりました。初見では見落としていたヒントに気づき、ストーリーの見え方が変わり、もう一歩深まりました。
更に3回、4回と回を重ねる度に、着眼点が変わり、新たな疑問とその答え探しを楽しみながら考察を重ねています。滅茶苦茶、面白いです。また観に行きます!
私はayakasiでの初代•化猫回からのファンで、初代・化猫が私には特別な存在になっていますし、テレビシリーズ化されてからの作品も大好きです。
怪として、化猫は猫が絡んでくるとわかりやすさもありますし、イメージしやすかったと思います。ストーリーも分かりやすかったです。恨みや憎しみの感情もその発端も分かりやすかった。だから、すんなりと感情移入して涙しながらみました。それも作品の良さだと思っています。
しかし、唐傘は怪としてのイメージも化猫ほど分かりやすくなく、大奥内の世界観を知ることが先で、身近な風景ではない分、感情移入し辛い可能性があります。
じっくり見直して行くと、新たに気付いてハッとし、登場人物の心境を考えて切なくなったり共感したり。
媚びることなく、独特の空気と緻密な組み立てだなと感心しました。
好みがわかれるのは当然ですので、一度の鑑賞であっさり分からない作品を嫌う方がいらっしゃるのも理解できます。
それでも、私はこの作品が好きで、応援したいし、残り二作も待ち遠しいです。
今後も頑張って頂きたいです。
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