オルガの翼のレビュー・感想・評価
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現役アスリートでなければ出来ない演技の数々と、2013年のウクライ...
現役アスリートでなければ出来ない演技の数々と、2013年のウクライナの事情が作品の見応えである。他にもスイスの人達とキーウから来た15歳の体操選手オルガとのギャップの描き方が良い。
観る前に作品解説を読んでてもいいし、観た後に調べるのも良い。
説明台詞が少なくて所々後から理解出来る作りになってるので集中して鑑賞すれば結構心に響く。映画館で観ればよかった。
見応えありました
上映時間は1時間半でしたが
見応えありました。
望もうと望むまいと
一市民の生活は
その時代に左右されます。
最たるものが戦争で
夢も生活も命さえも巻き込まれていきます。
なぜ戦争を止められないのかと
忸怩たる思いでいっぱいです。
2020年のキーウは
平和が戻ってきたかのようです。
でも,その2年後には再び戦火が勃発。
平安な日常を謳歌していたオルガたちは
どうしているのだろうと
平和のはかなさを感じずにはいられませんでした。
戦争が早く終わってほしい。
おほけなく憂くライナの民におもふかな
今となってはロシアとウクライナは、非道の専制国家とそれに蹂躙される民主国家というイメージだが、2014年のマイダン革命まではウクライナもどちらかと言えば前者の側に与していたようだ。現在の状況を知る者から見ると、革命渦中の動乱を背景に描くこの映画には、微妙な認識の揺らぎを感じざるを得ない。
演者本人が体操選手というのは絶対的な強みだ。ボディ・ダブルを使わないので、フラットな演技からいきなり段違い平行棒のトカチェフやイェーガーに入る躍動感が凄い(体操選手としてはやや成長しすぎているようにも思うが)。
前政権の弾圧から脱した先に、隣国からの苛烈な侵略というさらなる災禍が襲うとは。ウクライナの人々に一刻も早く平和が訪れることを願って止まない。
スポーツ青春物語として、成功作品だ。
かって前の日本では、スポーツ青春物語は根性ものが定番だった。時代は変わり勝負よりも、まず楽しむもの或いは自分の証を証明する物語へと変貌したと思う。
この作品はウクライナ出身の女子体操選手の青春に、当時の親露政権だった政治状況を絡ませた物語。体操を扱った映画は見たこともなく、色々な角度から映し出す体操演技は新鮮だった。
まさか、この後にロシアがウクライナに侵攻するなんて、監督は思ってもいなかっただろう。ウクライナ侵攻がなければ、日本では上映されなかったもしれない。主人公は体操選手で、演技は素人だそうた。違和感はなく、自然な演技でよかった。
スイス人の監督が描いた2014年ウクライナ騒乱。
ウクライナ騒乱は実際の映像を使い、オルガの話はフィクションとなると、違和感が出てくるのは否めない。
確かに現在、ウクライナ紛争が起こっているのは事実だが、これではオルガと母親の話が実話を元にしているような誤解を与えてしまう。
本物の体操選手をキャストとして使い、なかなかの見ごたえを出しているだけに、残念ではある。
映画はいつの時代も政治的に利用されている。受け手も作り手も、そのようなものから独立していたいものだと思う。
#149
後ろ振り前方開脚宙返り懸垂
ウクライナの体操選手が2014年のマイダン革命により帰国できなくなる話。
2013:年、ジャーナリストの母親が政治スキャンダルをスッパ抜いたことにより命を狙われ、亡き父の祖国であるスイスに避難するというストーリー。
最初は母親と自分のことだった問題が、ウクライナ情勢の変化になって不安が高まっていく様を、実際のデモや暴動の映像を織りまぜながらみせていくけれど、つい8年前のことですからね…。
そんな中でまだ未成年である主人公が感情を抑え込みロボットと言われながらも決断し挑戦する姿が悲しくそして力強かった。
クリミア半島のことに少しだけ触れつつ2020年で締めくくられていたけれど、2022年の現実世界では…作品自体はフィクションではあるけれど色々と考えさせられた。
つかのまの平和
2014年のマイダン革命で、ヤヌコーヴィッチ大統領追放にむかうウクライナのキーウから、スイスに体操亡命したオルガが主人公。キーウの惨状とともに彼女のアスリートとしての葛藤が描かれていく。しかし、本作が製作されている時は、まさかロシアの侵略が現実のものになるとは思われなかっただろう。クライマックスは、マイダン革命が成って民主化を手にした後の2020年、ウクライナの平和な風景が描写される。映画完成の2年後に、侵略軍に蹂躙されるとは。
作品としては、メリハリがいまいちなドラマですが、マイダン革命の実態を知らなかったので、勉強になります。さらに、ラストシーンの「戻った平和in2020」が、いかに儚いものだったか現状を知る「未来人」としては切ない気持ちになります。
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