ザ・メニューのレビュー・感想・評価
全98件中、21~40件目を表示
タイトルなし(ネタバレ)
現代のグルメな人達と個性的な発想のレストランを皮肉ったブラックユーモア映画。
客は味もろくにわからない奴がやれ芸術的だのやれ値段だのやれ詳しい解説だのとまさに現代のSNS時代の悪いところを誇張しており、
一方でレストランは客には伝わらないようなセンスと演出で客の1番の欲求である食欲は二の次となっているような状況。
いい皮肉っぷりで好き。
料理の狂人
外界と切り離された孤島で幕開くのは、殺人事件。
しかしこちらは、その孤島にあるレストランで名シェフによるフルコース料理。
いやはや、何て贅沢。食べる前から美味。
が、何かがお・か・し・い…。
予約を取るのも困難なある孤島のレストラン。その名を轟かすカリスマシェフ、スローヴィクが腕を振る舞うフルコース料理。
船着き場に、マーゴとタイラーの若いカップル。タイラーは食通でスローヴィクに心酔しており、遂に食べれる時が来て興奮治まらない。
一方のマーゴは特に興味の無い様子。
招待された客は著名な料理評論家や映画俳優など、金持ちやセレブ。如何にここのシェフとレストランが“特別”なのか窺い知れる。
島に着き、給仕係のエルサが受付。何故かマーゴの名前が違う。タイラーが急遽連れてくる同伴者をマーゴに変更したらしい。
レストランに向かいながら、エルサが海岸や畑や養鶏場や薫製場を紹介。ここで作られる料理の材料は全てこの島で採れるもの。こういう所まで見せ、やはり他とは違う。
レストラン“ホーソン”に到着。外を一望出来るお洒落な内装で、厨房とも隔たりなく、スタッフが料理を作る様が見れる、何もかもがエンタメや一大ショー的。
程なくして、スローヴィク登場。ゲストたちに挨拶。
料理の栄養素、材料となる動植物や生態系について語る。カリスマシェフならでは。さらに、
「料理を食べないで下さい。味わって下さい」
分かる人には分かる哲学的な事を言ってるように思えるが、何処か不敵な笑み…。
そしてディナーが始まった。
1品目は、島を表したような料理。もはや芸術作品。タイラーに至っては、感涙。
2品目はパン料理なのだが、パンの無いパン料理。これも何かの演出…? 分かる人には分かる…?
3品目は、タコス料理。スローヴィクが同席している母親を紹介し、幼少時を語る。思い出の味と思いきや、衝撃の話に…。
さらにトルティーヤには、ゲストたちのある秘密が…。
何か、ヘン。マーゴは出される料理が口に合わず、鼻に付き、ほとんど食べない。
そんな異様な雰囲気が決定打となったのは、4品目。副シェフが作ったのだが、“後悔”と共に拳銃自殺。
場は衝撃、騒然、戦慄…!
それでも当たり前のように進められていくスローヴィクのフルコース料理。
一体、このレストランは…?
スローヴィクの目的は…?
ゲストたち各々の秘密と共に、振る舞われていく…。
贅沢で豪華な料理を楽しむ場ではなかった。
見ていると薄々と、ゲストたちに何かある事は察し付く。
その店の評判を上げるも下げるも料理評論家の声一つ。
偉そうなスポンサー連中。
シェフと友人だと嘘つき見栄を張る実は落ち目の映画俳優。
穏やかそうな老夫婦に至っては11回も来店しているのに何を食べたか覚えていない。
これは作る側にとっては屈辱。こんな奴らに左右されて利用されてたまるものか。
ゲストたちの前でオーナーを“料理”し、私は自由だ。
“料理の鉄人”ならぬ“料理の狂人”。
ゲストたちも揃いも揃って、訳あり、傲慢。
そんな奴らに、“制裁”というフルコース。締めはその命を持って…。
恐怖のフルコース・ディナーだった…!
マーゴとタイラーは…?
自称食通のタイラー。その料理の知識を買われ、何か料理を作る事に。
思わぬ事に手が震え、旨く作れなかった料理の味は言うまでもない。スローヴィクに酷評され、ショックを受けたタイラーは…。
マーゴは老夫婦の夫と面識あり。実はマーゴは娼婦であった。
タイラーはこのレストランがどういうレストランか知っていた。彼が同伴者を変えた理由。ただ死ぬ為の同伴者。タイラーにとってマーゴはそんな存在でしかなかった。
金持ちやセレブの中で、マーゴは完全なる場違い。
スローヴィクはそんな彼女を見抜いていた。
かと言って、邪険に見下しはしない。
マーゴに問う。君はあっち側か、我々側か。
このレストランの中では独裁者のようなスローヴィク。
圧され、追い詰められる中、ある反撃に転じるマーゴ。どうしようもない愚かな連中で唯一、見かけによらずタフ。
ここ、結構痛快だった。狂人であってもスローヴィクは超一流シェフ。客のオーダーには応えなければならない。
一応グルメ映画でありながら、振る舞われる料理の数々に一切食指動かず。が、マーゴがオーダーしたアレはマジ美味しそうだった。
何を食べたいか、何が口に合うかは、人それぞれ。
マーゴにとっては(おそらく見る我々にとっても)B級グルメであっても最高の美味なのだ。
途中までは一応グルメ映画。
途中、男たち標的のデス・ゲーム。“料理の○人”から“逃○中”に…?
クライマックスは何と表していいか分からない味。
マーゴは脱出に成功。
自身も傲慢だった事に気付いたスローヴィクは、傲慢なゲストたちと共に、最後のデザート。
我らの愚罪を赦したまえ…。
グルメ映画としてもサスペンス映画としてもかなりの珍味。食事に好み分かれるように、本作も好き嫌い分かれるだろう。
先の読めない展開、スリルとブラックユーモア、オリジナリティー、レイフ・ファインズの怪演、アニヤ・テイラー=ジョイの魅力と美肌…嗜んだのは嗜んだ。
でも、メチャクチャ美味しかった。口に合ったとまではいかず。私もB級グルメ好きなのかな…?
よって、星3つ半!
ラストは意味がよくわかりませんがホラーでした。
船でしか行けない選ばれしものだけがいける超高級レストラン
出てくるメニューがおかしなものになっていく。
最終的には全員死ぬことで完成するメニューという全く意味のわからないとのを目指していくサイコホラー。
とはいえ、登場人物は本気でどうにかしようという気はないのか素直に出されたものを食べたりしててよくわからない。もう少し抵抗しても良いのでは?
シェフやスタッフの狂気じみた言動には、恐ろしさを感じるのでホラーとしては楽しめる。
ラストはチーズバーガーを頼んで持ち帰ります、ってことで主人公だけは生きて帰れるというオチ。
ちょっと意味がわからない。
正直、アーニャテイラージョイを見たくて見ました。
映画としては序盤は面白いけど、中盤以降は非現実的で言動が理解できないので面白みに欠けます。
奉仕や創作する人間への敬意を込めて
与える側の人は、この映画を見終わってスッキリするかもしれないけれど、私は最後のメニューに至るまでのシェフやスタッフの愛や美学に共感できず、モヤモヤした。奉仕や創作する人間への敬意を常に忘れずにいたいとは思った。海や炎のゆらめきや料理の映像が怖くて美しかったです。シェフはチーズバーガーを作るときは初心を思い出したみたいに嬉しそうで、何が彼をモンスターにしたのか‥切なかったです。
世にも残酷で悪趣味な晩餐会
舞台装置は完璧です。
太平洋のどこかの孤島。
レストランへ入る前に燻製室、肉の熟成所に案内され、
お腹は期待でぺこぺこ。
近代建築のような瀟酒な外観。
窓からは海が望める。
明るかった空は料理が進むごとに暮れなずみ、
メインディッシュが運ばれる頃にはどっぷりと日が暮れている。
その頃にはこの孤島に佇む一軒のレストラン「ソーホン」は
片道切符の魔窟だと、誰もがが知ることになる。
一人前1250ドルの料金に集まった客は11名。
払える客はもちろんセレブである。
埠頭で小さな船に乗ると牡蠣にレモンのゼリーをあしらった前菜が出る。
ニコラス・ホルトは完璧と感激し、キャンセルされた女友達の代役の
アニャ・テイラー=ジョイは「普通の牡蠣の方が良い」と不満気である。
この2人の温度差は縮まるどころが広がるばかりだ。
予約が取れないことで有名な「ホーソン」
オーナーシェフのジュリアン・スローヴィク(レイフ・ファインズ)が
独裁者のように君臨している。
眼光の鋭さ、睨まれたら縮み上がる怖さ、そしてカリスマ性、
レイフ・ファインズは正に適役。
客は11人と少ないのに厨房スタッフはザッとみても20人位いる。
スローヴィクの命令にスタッフは、必ず大声を揃えて
「YES SHEF」と答える。
この掛け声、コロナ前の日本の居酒屋や回転寿司店の、
「いらっしゃい!!」を思わせる。
(お終い方で梅干しなども出て来る)
「私が、スローヴィクを見出して有名にした」と自慢する
有名料理評論家。
一品目で涙ぐむニコラス・ホルト。
すぐに煙草に火を付けたがるアニャ・テイラー=ジョイ。
(彼女の美しさ怪しさが一番のご馳走で見所なのだが、)
落ち目の映画スター(ジョン・レグイザモ)
マナーの悪いIT長者の3人組とグルメの老夫婦。
そしてなぜかスローヴィクの母親が1人混ざっている。
2品目。
パンの載らないパン皿。
パンは庶民の食べ物なので、セレブの皆さまには付けるソースだけ。
ソースの濁りを指摘した料理評論家には、大皿一杯なみなみの
御代わりが運ばれる。嫌味だ。
そうなのだ。
スローヴィクは客たちに悪意を持っている。
難癖をつける料理評論家。
海外へ違法に送金しているIT長者。
(トルティーヤに印刷された海外送金許可証)
11回訪れて料理名ひとつ覚えない常連客にも。
3品目は、
「記憶」でした。
4品目。「混乱」
副料理長の《ジェレミーのお持てなし》
これをを受ける頃には、
ここが何処だか客の皆が理解することになる。
天晴れなのはスローヴィクの権力に初めから反抗的で、
この店がやろうとしてる事をいち早く察知した
マーゴ(テイラー=ジョイ)
スローヴィクの自爆テロから脱出する知恵を持ったただ1人の客。
料理をテーマにした映画で私が一番好きで、一番涎が垂れたのは、
「シェフ三ツ星フードトラック始めました」でした。
高カロリー高高脂肪のB級グルメ。
サンドイッチがめちゃめちゃ旨そうでした。
ラーメン、カレー、オムライス、寿司、天麩羅・・・
そんな普通の料理が恋しくなる映画だった。
もちろんマーゴがお持ち帰りにする
肉汁の滴る「チーズバーガー」が一番美味しそうな
食べ物でしたね。
一番早く公開されたトロント国際映画祭の会場になった高級ホテルで
参加者に振る舞われた料理こそが、
チーズバーガーだったそうです!!
(観終わった観客が食べたくなるのは、誰もが、チーズバーガー)
(作り手にはお見通し・・・だったようです)
15万円のフレンチのフルコースとか食べてて、
威張って人を見下してる輩を
皮肉ってる映画だったのですね。
それなら、この映画大好きです。
料理×スリラー映画
最初はクイーンズ・ギャンビットで好きになったアニャ様目的で観に行ったのですが、
今までに体験したことがないホラー映画で恐怖で客を支配するシェフと神かのようにコック達がシェフに絶対的な忠誠をしている点が印象的な作品で、
ところどころ感情が揺さぶれて、実際にその場にいたら頭がおかしくなりそうでした😨💦💦
シェフの一拍で一皿また一皿が運ばれる間の”狂気な演出”が精神を極限までに追い込み、
優雅なひと時のはずのレストランのディナーが徐々に恐ろしいものに変容して客が予想もしてない事態へと向かっていく光景は、
私自身今まで味わったことがないシチュエーションでした😱
シェフのレイフ・ファインズさんがすごくハマっていたり、料理オタクのタイラーのニコラス・ホルトさんが空気の読めないサイコパスを演じていてこの作品の怖さをより加速させる一端を担っているのかなと個人的に思いました🤗
老夫婦の妻
自分の夫といかがわしい関係を持った女を逃してやるなんて理知的だし、描かれていた部分だけ見るとこの作品では1番素敵なかたですね。
彼女の様な人間が世界から1人でも居なくなるのはこのシェフの悲念こもった残念な最終作品が台無しになる事よりも余程損失だと想うので生きて欲しかったな。
タラと答えたのは、ちょっと…あれ?って感じでしたが。笑
夫との食事って、悪い意味でも良い意味でも、料理に集中出来ずともしょうがなかったりしますよね。わかります。
理知的で、かつ乙女なのだろう、彼女が好きです。
シェフに心酔する彼が料理へっぽこなのは意外でした。
初めての慣れないキッチンだったから…?
緊張し手が震えていたから…?
手際よく速く終わらせなければいけないと思ったから…??
なんか、もし初めての料理だったとしても、
いくら初めての料理と言えども、料理のいろはを知っている人間の料理ならばあんな結果に普通はならないのでは…?
それとも彼自身、片面のみブルー焼きしたお肉がお好きなんでしょうか。
にしてもただバターの塊をぶち込んでバターソースですってなる??料理番組欠かさず見ているのではなかったの?
エシャロットとネギを使うぞ!って構想出来た時点でワインやら入れようとは思わなかったのかしら…???謎です。
彼の件もだし、シェフ自身もだし、他の従業員も皆、優秀な才能(技術だけでなく、もちろん味覚や感性を含みます)を持つ希少な人間なのだろうから、死んで未来に色々なモノを産みだすことが無くなってしまったというのはとても残念な気がします。
最後に、シェフの最終作品に難癖をつけた彼女に対して、
きちんとそこは1流料理店のシェフらしく
『ひとりひとりのお客に対応し満足して帰っていただこう』と、
自身が練り渾身を施した最終作品(死)を下げ、別メニューを出して満足させた所、1流料理店のシェフのプライドを感じて良かったです。安心しました。
★が1あるのは、
シェフもまた、シェフという職業の熱心な信者であり、
こんな計画をするに至った自身のこれまでの経緯や悲しみなど関係ないと言わんばかりに、彼女に予定していたコースを提供する事をやめてまで別メニューを出す、
そういった、彼の常人とは確かに違うプライドをきちんと描いたことへの★評価です。
天才らしい所が観れました。
バーガーのシーンでのシェフの笑顔に
ただただどうしてこの様な悲しい結末になってしまったのかと残念に想い、その背景を知りたくなりました。
ただお客を楽しませたいだけだったのに…
離島にある有名なレストランの話。
一つ一つの演出やシーンをちゃんと覚えておくとより楽しめる作品だと思いました。
私は予告やあらすじから、実は人の肉を使ってる店なんだと先入観を持って見ていましたが、案の定転がされていた気がします。
お客はそれぞれに悪いバックボーンがあるお金持ち。
見終わった今は
シェフやスタッフ(家族と表現)それぞれが貧しい生活や金持ちに振り回された人生を歩んできたんだろうと感じ、
その復習(作品の中でいう執着)をメニューにしたんだなと感じました。
その表現方法がなかなか秀逸でした。
タイラーを味がわかる側だと絶頂にさせた後、
ウンチクをたれても作れない絶望(凡人)を味合わせ突き落とすことで自殺させるなど… ※個人的な憶測
なにを耳打ちしたのかはわかりませんが、人のあっけない弱さの表現だも感じました。
昔のスクラップ記事や写真のシーンから、
シェフはただお客を楽しませたいだけなのに、評論家やマスコミによって食を楽しむのではなく、評価するような人間ばかりに提供することとなり、人生にウンザリしていたんだと思いました。
なので、マーゴは場違いと言われ、食べたいものを食べるという姿勢がシェフ本来の求めていたもので、チーズバーガーだけは楽しそうに作ったんだと思う。
評価(評論)する側の人間を皮肉ったような作品に感じました。
サイコなシェフによる奇想天外な惨劇と現代の食への風刺によるダークコメディー
奪う側と与える側の逆転という現代の食のブームに対する痛烈な風刺がどうの…という鑑賞後に考察するべきものは一旦置いておいて、鑑賞中は「なんだか分からないけど凄みはあった」としかならない映画です。
文字通りの絶海の孤島で行われるサイコな復讐劇を、インパクトあるビジュアルと強弱練られたテンポでよく出来たジェットコースターのように観客を最後まで導きます。
ただ、レビュータイトルにもある通り本作はサイコスリラーだけでなくコメディーとしての側面も持ち合わせています。
分かりやすく笑わせてくることはないし、俳優陣が熱演しているため分かりづらいのですが、話の流れ的に「いやいや…」となる突っ込みどころは雑な脚本というわけではく、コメディーとして観る部分なのだと途中で気付きました。
スタッフがなぜそこまでシェフに妄信的になっているのか分からなかったし、落ち目の俳優やその付き人なんかは狙われた理由がとばっちりも良いところ。
最初こそ「えぇ…?」と疑問でしたが本作が現代への風刺と分かると「あ、ここは笑いどころなんだな」と感覚が変わりました。
実際自分は俳優と付き人が狙われる理由のところで笑っちゃいましたしね。最後のスモアもギャグでしかないでしょ。
説明不足な描写もあるのでゴリゴリのホラーやスリラーとして観ようと思うとちょっと肩透かしな部分もありますが、肩の力を抜いてめちゃくちゃシュールなダークコメディーとして楽しむと良いと思います。
グロは薄め
終盤ミッドサマーを彷彿とさせるシーンがあったが、客達が大人しく従っているのは洗脳されたからなのか?抵抗して抵抗してぐるぐる巻きに椅子に括り付けて欲しかったかな。
全体的に徐々にテンポよく分かりやすく謎が明かされていくので面白かったです。
アニャ様すごいな
いい役者さんを使ってるよね。
話は、そこまでスゴイかと言われると、冷静にツッコミ始めたら色々とツッコめそう。
そこを演技でもってっちゃうね。
その中でも主演のアニャ・テイラー=ジョイはすごい。
この人、出てるだけで映画が成立しそうだもんね。
謎の見せ方もうまかった。
「ん?」っとなってるところがだんだんと明らかになってく。
最後は、ほぼみんな死んじゃって、まあ理由があるからいいけど、あの役者さんは殺される理由があんまりだった。「月に一度の休みに観た映画が詰まらなかった」って。でも、気持ちは分かる。
気持ちは分かるけど、月に一度しか休みがないなら、映画はアタリ・ハズレの幅が大きいから、違うことをする方がいいね。
有名シェフの高級メニュー➕閉鎖空間サスペンス➕アニヤ・テイラー=ジョイ、レイフ・ファインズ が、より楽しめた
有名シェフ、ジュリアンと高級料理を食事に来た一般に上流階級ともいえる人達(落ち目の映画スター、犯罪者、料理評論家・・、そこにまぎれこんだ場違いのアニヤ・テイラー=ジョイ)の織りなす、狂気のシェフとサバイバルな死闘がはじまる。
映画は、人里離れた孤島に向かう小型船に乗り込むところから始まる。乗り込む上級客はジュリアンの食事メニューの始まりとともに一転、驚愕の恐怖に落とし込まれる。陸の孤島ともいえる逃げ場のない閉鎖空間➕レストラン。セレブ達の成り立ちや、助かるがための有様や行動が言語に現れてくる面白さ。何故、このような行動をジュリアンはとるのか?その目的と思考は?ジュリアンと食事に来た上流客の奇想天外な行動とジュリアンとの脱出対決。アガサ・クリスティのドラマや刑事、その他の探偵ものでは一同を前に解決役やヒーローなる者がいるものの、この作品は命あって脱出できるのか、はたまたジュリアンの計画通りの末路になるのかを見守る作品。
レイフ・ファインズとアニヤ・テイラー=ジョイの駆け引きの演技に魅了しました。
★Digital5.1CH鑑賞
★重低音 ─
★音圧 ─
★移動音 △
★分離度 ○
★サイド(左右、後、活躍度) △
★サラウンド △
グルメ映画とは思えないほど最高に不味そうで最高に旨い、人間という名のフルコース
太平洋の孤島になかなか予約の取れない一軒のレストランがある。
そのレストランの名前はホーソン。
有名シェフのジュリアン・スローヴィクが指揮を取っている幻の名店だ。
スローヴィクを崇拝する恋人のタイラーに連れられてこのレストランにやってきたマーゴ。
次々と運ばれる奇想天外な料理にご満悦のタイラーだったが、マーゴはいまいち気分が乗らなかった。
そして、メニューの内容はさらに過激さを増していき…
Yes Chef‼︎
耳を切り裂く柏手と異様な団結力の掛け声に圧倒される。
結論から言えばメインディッシュからお皿の端まで堪能できる非常に密度の濃い秀作なのだが、あまりに容赦ない皮肉のフルコース料理にどんな気持ちで観れば良いのか多少困惑してしまう。
「与える者」と「奪う者」がメインテーマの本作。
始めは得体が知れず気味の悪い「与える者」のホーソン側に嫌悪感を抱く。
「生態系をいただきましょう」と言って岩を出してきたり、「これは料理です」とパンのないパン皿を出してきたり。
食に対する美的感覚を押し付けてくるのが気持ち悪かったし、そういう映画だと思った。
もう、卵かけご飯とかが食べたいよ。
しかし、次第に皮肉の対象はここを訪れる客、つまり「奪う者」へと変わっていく。
美食家気取りのクズ男、レストラン常連の金持ち熟年夫婦、辛口料理評論家、落ち目の映画スター、成り金のIT長者。
こんな高級レストランに来れるのは、金が有り余っているような成功者ばかり。
そんな庶民の敵、食の敵ともいうべき者たちを名指しで断罪していくのは、成功者や金持ちに不満がある人ほど爽快だったかも知れない。
ただ、それだけで終わらないのがこの映画の素晴らしいところ。
あの場でどちら側にも含まれ、どちらにもつかなかったのはマーゴただ1人。
彼女はチーズバーガーを頼み、阿鼻叫喚のスモアが出来上がったホーソンを後ろに島を去る。
正しさを求める訳ではなく「ただ、食べた」彼女はあの悍ましい生態系から抜け出した1人の人間。
特に後半、マーゴを演じたアニャ・テイラー=ジョイがただただ無双していた。
彼女が出演していると観たくなるし、面白い。
今後も期待。
製作にアダム・マッケイの名前があって納得した。
対立するどちらにも非を持たせ、嫌と言うほど皮肉を込めながら、最高の大団円へと持っていく。
やっぱり私は自宅で下着姿のままかき込む卵かけご飯が1番好きです。
あるシェフの願望
有名シェフの開催するお店に集められた人々。
コースメニューの様に徐々に明かされるシェフの願望と客の絶望。そこに完璧を求めるシェフの料理にそぐわない人物が。
偶然にも連れて来られた女性を通して、一般とかけ離れた異様な空間と料理を前に起こる殺人の記録だが、観てるものにも異様な感覚を与えるのだが、行為(殺人)に向かうまでの具体的な理由がどこか他人的でスッキリしない。
またハラハラドキドキ感を感じられなかった。
タイトルなし(ネタバレ)
現代のグルメな人達と個性的な発想のレストランを皮肉ったブラックユーモア映画。
客は味もろくにわからない奴がやれ芸術的だのやれ値段だのやれ詳しい解説だのとまさに現代のSNS時代の悪いところを誇張しており、
一方でレストランは客には伝わらないようなセンスと演出で客の1番の欲求である食欲は二の次となっているような状況。
いい皮肉っぷりで好き。
まさに驚愕のフルコース・サスペンス!!
アニヤ見たさに鑑賞。
彼女にはこういう映画がよく似合う。
世界一予約が取れない孤島の高級レストラン。
崇拝される伝説のカリスマシェフ。
参加した客たちの胸糞悪さも相まって料理は美味しそうに見えず。
食のためには金に糸目をつけない自称食通民への皮肉たっぷりの映画。
アニヤが頬張るチーズバーガーとフライドポテトがめっちゃ美味しそうだ!!
日本でいうとおにぎりと漬物かな?
食べる物には健康上気にかけてるけれど、贅沢なグルメ派が苦手なのである意味小気味よかったかも。。。
怖い怖い。
何事もほどほどに。
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