マックスとリリーのレビュー・感想・評価
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将を射んとまずは馬を射たら返り討ち
一匹狼の刑事が、人生崖っぷちの戦友を銀行強盗に仕立てようとするサスペンスだけど、変わった味わいが魅力です。始めは主人公の考えがイマイチ分かりにくいけど、戦友の情婦で娼婦(ダジャレではありません)のロミー・シュナイダーを利用するあたりから面白くなってきます。娼婦と客の関係で、お互いに腹の底では相手を利用しようとしているのに、いつの間にか惹かれ合う男女の心理の変化を描くクロード・ソーテ監督の微妙なタッチは巧く、さすがにフランス映画らしいところです。役者では、ミッシェル・ピッコリの抑制の効いた演技、ダークスーツの着こなしが素晴らしかったです。一方で、ロミー・シュナイダーの艶やかなファム・ファタル振りが対照的です。上品な色気と知的で芯のある彼女の演技に負うところ大ですね。
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マックス かっこいい
パリでもあまりいい区域とはいえない街角で、キラキラと生気に溢れて光っているリリー。エナメルの黒のコートがリリーが仕事に向かうときの決めの格好。その仕事に誇りを持っているから蔑ろにされたマックスに怒ったけれどまた会いに来てしまった。その気持ちを引き受けたマックスは自分のリリーへの本当の思いに忠実に行動してしまった。キュートで悩んで真面目なロミー。カードを真剣に数える時はドイツ語が出てくる。色んな顔を持っているロミー・シュナイダー、素敵。
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