「最初から最後までいとをかし」カラオケ行こ! 流離いのオオハシさんの映画レビュー(感想・評価)
最初から最後までいとをかし
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主役にその時の齋藤潤を選んだという時点でこの作品は成功だと思う.
それぐらい岡聡実役を体現していたし、
なにより最初から最後までひたすら尊く可愛かった。
狂児役の綾野剛については、鑑賞前は原作からの見た目の乖離が引っ掛かっていたが、
映画単体として見る分には全く問題なし。
この世に生まれ落ちた時から環境にあまり恵まれず
結果的にヤクザ稼業にに行き着いている悲哀、なぜか醸し出す達観と優しさ、ちょいちょい垣間みえるやはりの暴力性、それら全て包含した上での危うい魅力が良く出ていた。
合唱部のももちゃん先生、副部長、和田くん(良い味出てた)、映画部の友達、聡実くんの両親、反社の面々、どのキャラクターもなんだかんだと愛らしい。
全編通して「愛」がキーワードになっていたが、まさか焼鮭の皮から愛を学ぶとは。
80年代みたいなタイトルコールも、エンディング近くの聡実くん渾身の熱唱も素晴らしい。
最後のリトグリと合唱部の「紅」も、この映画の全てを包括しているようで心に沁み入った。この映画観た後で「紅」口ずさまない人がいるんだろうか??
最後の最後にかましてきた「聡実」の刺青については勝手に色々妄想することにする。
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