「もっといけたはず。」カラオケ行こ! 今日は休館日さんの映画レビュー(感想・評価)
もっといけたはず。
原作既読。
原作が強いですからね。そこに引き上げられてはいるものの、何か映画ならではの爆発力を示せたかというと。んー。んー。んんんー。脚本の膨らまし方自体はとても上手いと思うのですが、んんんー。
気になるのはどうにも芝居染みてる演出ですよね。
原作は淡々とした日常に潜む切れ味、みたいなコメディだと思うのですが、映画の方はどうにもおちゃらけていて。ヤクザの皆さんのカラオケシーンとか、ふざけちゃってるんですよね。
ヤクザのおっさん達が普通にカラオケしてるだけでも面白くて、そこを少しフォローしてあげるだけで良いのに。ふざけられてしまうと、うーん……となる。
撮り方に関しても、寄りが多くて余計な印象づけがあるというか。一歩引いた感じの原作の魅力が少し損なわれてる印象。
別に原作通りに撮る必要はないんですけど、じゃあ何か別の味付けができているのかというと、それもまた微妙なところで。まぁ良くやれてるとは思いますけど、見ていて終始「勿体無い……」と思う自分と戦っていたりで。
あんまり別の監督の名前を出すのはアレですけど、「沖田修一が撮っていたらなぁ……」と思わずにいられないのが正直なところ。
コメディよりイチャイチャ強めなので、そちらの補給にはよろしいかと。また合唱って変だよね、という映画独自の着眼点はいいと思います。
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