劇場公開日 2022年7月19日

「意外さと発想は面白かった」バッド・トレジャー R41さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5意外さと発想は面白かった

2024年2月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

物語の前提となる設定、この映画では主人公Dが時に異常な反社会的行動を起こすことで、医師の矯正プログラムと薬が処方され続け、警察からも足輪がされて24h衛星監視されているのだ。
彼に起きたのが弟の死と謎の人物の侵入と脅迫だった。足輪を外して何処かへ逃げたことで、警察が彼を追いかけ始める。
素行の悪さから母はDを他人として扱う。Dは衝動に駆られたときはいつでも医師に電話してどうしたら良いのかを問う。
Dは行くことが出来ないはずの弟がいる島に出かけるが、そこで起きたのがかつてのボス一味の襲撃だった。
人を殺すことは絶対しないとする矯正プログラムに忠実だったDも、やむを得ず。
そして弟ショーンがこの島で何をしていたのか明らかになっていくのだが…。
この映画の面白さは、矯正プログラムに忠実にしなければならないスタンスを取り続けているDに起きた想定外の出来事とDの行動にある。また、秘密のどんでん返しに旧日本軍の山下財宝を取り上げている点だ。この奇想天外な展開が面白い…はずだった…。
さて、どうすればよかったのだろう?
まずはDのマッドドック時代のシーンが必要だった。視聴者は誰もDという人物を知らない。それがあっての今のD。
アクションでは、完全に矯正プログラムに忠実に動くD。だから殺しはしない。
母が言う「Dは素行は悪かったが頭は良かった」 Dは、ショーンが何をしていたのかを解き明かす事ができるなら、一人で勝手に地下の奥まで行く行為、殴り倒した相手を地下牢に閉じ込めておくことをしなかったことなど疑問点が多々出てくる。
これらを一貫してブレのないものだったらきっと面白かったと思う。

R41