「分かりそうで分からないことをずっと話してる。」窓辺にて せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
分かりそうで分からないことをずっと話してる。
妻が浮気をしていることを知っているがなかなかそれを言い出せないライターの主人公が、高校生で文学賞を受賞した小説家と出会い対話を重ねる話。
今泉監督の作品は会話劇がおおいけど、『街の上で』のような軽い感じではなく、登場人物達は分かりそうで分からないことをずーっと話している。だから私は見終わった後どっと疲れた感覚だった(笑)
でも、このずっと話している主人公作中でも言われてたように、どこか人を小馬鹿にしてるようにも見えるし、会う人に合わせるだけで自分がない人にも見えるし、常に相手のことを考えて寄り添っている人にも見える。でも私は、自分の内面をひたすら見つめて自己分析を重ねに重ねた、超クソ真面目人間に見えた(笑)
対話を重ねているようで、なんで自分はあの時怒れなかったんだ?自分はおかしいのか?と、ずーっと悩んでいるかと思うと可愛く思えても来る。内面に閉じこもってしまうのも小説を書いてないから外に出すことも出来ないんだろうなぁと思った。
でも、思いやりの人でもあったなと思う。お義母さんに毎回違うケーキを持って行っていた事が最後にわかるのだけど、劇中で描かれるシーンでチーズケーキだったのは、高校生の子が「チーズケーキは完璧」と言ってたのを思い出して、今回はチーズケーキにしたのかなと。あのお義母さんの様子を伺ってる感じは、合わせてるのじゃなくてやっぱりチーズケーキにして良かったって安心してたんだなと思った。
とかこう言ってるのも結局は「勝手な解釈」ですけどね!(笑)
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