「インディありがとう!」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 石川陽太さんの映画レビュー(感想・評価)
インディありがとう!
物心ついてからずっとインディジョーンズシリーズを見続けてきた18歳です。インディの新作を映画館で観るのは初めての経験でした。字幕と吹替の両方で観て、やっと心の整理ができたので初めてレビューさせていただきます。
今回の作品は心の中にあるインディジョーンズのイメージによってかなり見え方が変わる作品だと思います。もちろん80年代の3作のような若々しいインディを今作に求めるのは無理があります。そこは割り切らないと楽しめないのは前作と同じ事です。だからこそインディアナジョーンズという1人のキャラクターの人生を見届けるという気持ちで観るとすごく深みがある作品だと思います。確かに観ていて辛い気持ちにもなります。80年代の3作のようなヒーロー感丸出し(特に魔宮の伝説)のインディが歳を取って、時代に取り残されてるような描写や若者に無視されてる描写などかなり観ていて辛いかもしれません。しかし、インディアナジョーンズという1人の人間が歳を取ることによる心境や価値観の変化、そのインディの最後の冒険を見届けるという意味では本当に上手く描かれていると思います。ある意味現実的な側面もある作品です。確かに考古学要素がもっと欲しいだとか、全体的に間延びしてるとか、アクションがマンネリだとか、最後の結末が納得いかないとか、新しいキャラクターが好きになれないとか、人によって少しずつツッコミたくなる部分もあると思います。でも今までもツッコミどころは満載のシリーズなので、粗探しするつもりで観ると楽しめないです。細かいことは気にせず、インディの冒険、そして人生のドラマを見届けるという気持ちで観るのが1番楽しめる見方だと思います。世紀の大傑作と言える作品ではないけれど、シリーズの最終作として綺麗な締めくくりです。とにかく最後までインディアナジョーンズの人生を描いてくれたことに私は感謝を伝えたいです。映画の面白さを伝えてくれたこのシリーズにありがとうを伝えたいです。インディありがとう!