「その時代、確かに彼はそこに居た。」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 猿田猿太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
その時代、確かに彼はそこに居た。
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ナチスとの戦いの中で、ビートルズが鳴り響く町中で、月面到達の祝賀パレードの騒ぎの中で、正しくレンジャー部隊顔負けの奮戦振りで戦う大学教授、彼自身こそ歴史的遺産であるかのような考古学者インディアナ・ジョーンズ。前半の若返りもどうなってんだかと不思議だけれど、贅沢に再現された歴史的シーンの狭間で(老骨に鞭打って)活躍するその姿は、本当にその歴史の中に居たと思わせる、正しく「歴史」を描いた、何処までも「考古学の映画」であることに筋を通されていた作品だったと思いました。
と、思いきや、科学者(数学だったか物理学だったか)の登場、「時間の狭間」「タイムトラベル」という概念、まさか、SFの世界にまで話が飛んでいくのかと思いきや、それもまた、何処まで考古学の世界、直にこの目で見たかったであろう、古代の世界にまで脚を伸ばすとは思ってもみなかった。そりゃジョーンズ先生、残りたかっただろうなあ。考古学者にとって見果てぬ夢であっただろうから。でも結末はシリーズ第1作からのファンにとって、綺麗に仕上げられた幕引きでした。
あと一歩で、ジョーンズ先生ご自身が歴史的遺産になってしまうところでしたね。それはそれで、良いシリーズ幕引きであったかも知れませんが。似たような台詞、シリーズ1作目になかったかな。
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