MEN 同じ顔の男たちのレビュー・感想・評価
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鑑賞動機:アレックス・ガーランド5割、あらすじ5割。
うへえ。思っていた以上に見た目も、そして精神的にも気持ち悪い。死んだもの勝ちみたいな行動気持ち悪い。理解者の顔して息の根止めにくるの気持ち悪い。未熟を言い訳にして嫌がらせするの気持ち悪い。リンゴ気持ち悪い。終盤は何から何まで気持ち悪い。なんたる不条理。
ギャラがもったいないとかじゃないよね。一人一人別々の人間であるはずなのに、まるで同じような悪意やプレッシャーを受けるように感じる…とか?
男なんて皆同じよ! と言う怒り
前半からずっとヨーロッパの童話や寓話を読んでいるような気がしていました。男は傲慢で身勝手である。暮らしの中では女を必要としているし、生理的に女を求めるが、深く尊敬はしていない……
◉美しい風景の中に現れる同じ顔
暗いトンネルの向こう側にもこちら側にも、褐色と緑色を基調にした景色が広がっていた。迷路のような道が抜けて行く森や、柔らかい風と光が溢れる草原がとても美しかった。ただ、長閑な牧歌的景観とは違う。人からは遠い所にある田園であり、館だと感じました。その中で男と女の対決が繰り広げられる。しかし、どちらも決して悪くない。
傷心を癒しに館に訪れた妻ハーパー(ジェシー・バックリー)の心にサワサワと忍び込む男たち。妻は改めて男への不信感に晒される。妻にはタンポポの綿毛が吹きかけられ、裸体の不審者は顔や身体から綿毛を生やす。綿毛はつまり、どこへでも飛んで行く「精子」ですね。
◉男を生むのは男
妻は夫ジェームズ(パーパ・エッシードゥ)と諍いの挙句、離婚話になってしまうのだが、まさか夫が飛び降りるとは予想外の展開。更に冷静さを失わない男の代表みたいな顔をしたジェームズが、妻をグーで殴ったのには驚いた。ここから、妻の不思議の旅が始まった。と言うか、夢の旅。あるいは神に憑かれた旅。
無表情もしくは薄ら笑いを浮かべた、同じような顔の男たちに弄ばれた妻は逃げ回るが、その果てに一つの無理矢理な答えに辿り着く。男を生むのは女じゃない。ぶちのめしたい男を生み出すのは、ぶちのめされて当然の男たちだ‼︎ 執拗に出産シーンが繰り返される。
分かった、もう分かったと観る者が辟易した頃に、夫が産み落とされる。このオチは読めましたが、ジェームズの何ともしみじみした顔。だから男は何にも理解していないのよ……と言うパーパーの心の叫びが響きました。この後、妻は夫の正体を葬ることになる。
ただし、「男」へのあからさまな嫌悪を感じ取ることはできたのですが、前段階と言うべき夫婦の亀裂、男女の断絶をもう少し観る者に突きつけて欲しかったと感じました。ハーパーの女の炎がメラメラ燃えてから童話が始まれば、そこにはきっと女性の「独善」もほの見えたのではないかと思うのです。
よう分からん
共感する状況にいるのが
うーん
美しくも不気味なスリラー
イギリスの田舎町を舞台に展開される美しくも不気味なサスペンススリラー。鮮やかな色彩と圧倒的な映像美に引き込まれた。若干ストーリーが分かり難いのが難点ですが終盤の得体の知れない展開に驚嘆しました。
2022-231
なんかすごいの観てしまった。
女性へ向けられた男性の暴力を戯画化したホラー
美しく悍ましく
もうメチャクチャ
セクシズム、マチズモがどのように生まれてくるか
女性として生きていると、少なくともあの男たちの1人に、同じようなことをされたことがあるのでは。
彼らを産み出すのは彼ら。マチズモが引き継がれる様がグロい。彼女もラストに元夫もその構造により生み出された男であったことに気づく。
「出来損ないでも人の役に立つ水兵になれ、父に言われた」(うろ覚えでスミマセン)男らしさの押し付けで彼らも傷だらけになっている。
ドキュメンタリー「男らしさという名の仮面」を見ると彼らがどのように生み出されるのかが分かる。オススメです。
最後に笑うのは誰か
赤い色彩な映像夕焼けかな
音楽がかかり陽気な雰囲気
突如の地獄絵
彼女は緑豊かな田舎へと
車を走らせる
トンネルで響く声
そして街の男たちは
皆同じ顔
🍎が落ち始めたら
畳み掛ける
予測不可能な展開の畳みかけ
産みの連続
え悪夢
これは夢?
でもエンドロールで
友だちが駆け付けると
これは夢ではないと感じる
パッシブアグレッシブな夫に
暴力を振るわれたら
とりま、遮断でしょ
あの行動は間違えではない
しかし結果
夫は高所から落ち、死んでしまう
「愛が欲しかった」
もし彼の思いがこのような
現象を引き起こしたのなら
私は思う
生きている時に
素直に言える事が大事だと思う
死んでから言われても
もう愛せないじゃない、
あなたはもう死んだのよ
A24は最近この手が多い気がする
この作品のぶん投げ方はすごい!もしかしたら妄想だったのかも?と思ってもラストでちゃんと血がついた服を着てるから妄想説は無い。なんで皆んな大家の顔なのか?なんで主人公は気がつかないのか?なんでグリーンマン?なんでモンローのお面?いやぁサッパリわかりません。映像が綺麗でしたで、満足していいものなのか?つまらなくはないけど、答えがない謎解きは考えない方がいいような気がする。
因みに今回の役者陣、個人的に誰も好きになれなかったなあ。
ホラーなのかな?異様な村での出来事
ホラーだと思うけど、かなり異質な雰囲気を漂わせる。
ひとりの女性が気分転換のためある村の屋敷で過ごすのだが、そこで起こる奇怪な惨劇。
異様さはすごく感じるのだが怒涛の様に巻き起こる後半の奇怪な行動に恐怖心というより呆気に取られた感じでした。
もう一つ彼女が宿泊するためにやって来た屋敷の林檎を勝手に取って食べたことにも導入として違和感をすごく感じた。オチとして彼女自身が異様な存在だったということであれば別なのだが。
ミッドサマーよりずっとよい。
ちょいDV毛のあるだんなと「別れるんなら死んでやる!」「うんざり、かってに死ねば」で本当に死んじゃって罪の意識に取り憑かれた女性の再生の話。
そもそも男性不審になってるから皆んな一緒に見えるし、被害妄想だし、無い物も見えたり、かなり主人公病んでますね。で、おそらく本当にあった事件と幻想がごっちゃになった映像を整理されないまま観客に丸投げされて「え?」「落ちは?」
最後、「おまいい加減にせえや」的なエグいシーンで、主人公も観てる人も、すっかり正気に戻り「あーこういう粘着系ウザ」「選んだ私がバカでした」というオチだと理解しました。
イギリスど田舎の田園風景が死ぬほど美しく、思わせぶりな嫌なカットが秀逸です。
病んでる時は誰かと一緒にいるか、
モリモリ仕事するのがお勧めです。
カメラはキレッキレやね
アレックス・ガーランド監督節炸裂!
「エクス・マキナ」で注目され、後に手がけた作品が毎度の如く話題になる時の人、アレックス・ガーランド監督。私は彼の作品を一貫してこう見ている。
"観る芸術"
この言葉を聞いて、鑑賞を止めようと思う人もいるかも知れないが、この言葉が最も当てはまるのが彼の作品なのである。ナタリー・ポートマンを主演に迎えた「アナイアレイション-全滅領域-」も、監督の示したラストがあまりにも難解な故、配給元が劇場公開を渋るという作品になったのも有名な話?である。
本作は、「ミッドサマー」等ヒット作を産むA24製作の最新作になるのだが、本当にこういう映画が好きなんだろう。もはや確信犯だ。
邦題の"'同じ顔の男たち"という興味をそそるフレーズに惹かれてしまうが、本作のヒロインは劇中でその事に気づいたのだろうか。私は集中して観ていても主人公がそういう素振りを一切見せていない様に思えていた。劇中のワンシーンである、草原にフルチン男が立っていた時の主人公の反応と同じ位の衝撃が走ると思うのだが。それは恐らく本作の言わんとする事が自分なりに理解出来れば多少は理由が分かるはずである。少々宗教の説教臭い展開や演出を見せる本作だが、主人公と自殺した夫の関係性、時折現れる意味深な描写を注意してみるとそれ程理解に苦しむ事は無い気がする。終盤の強烈シーンが数を重ねる毎に変化していく主人公の表情には注目だ。監督自身もやはり観客にそれぞれ考えて貰いたいという様な発言(それで分かり易くしたよなどと言ったら本当に監督はイカれている)をしていたが、結末はそれぞれが思う所のある形で考えて観るのが正しいのだろうか。
映画は楽しいのが1番!という人には決して向かないが、本年度に公開された「LAMB/ラム」もそうだった様に、A24の作品が大衆向け一般映画の枠で普通に公開されているのがそもそも異質なのかも知れないとさえ感じてしまう。とにかく、冒頭から息を潜めてじっくりと鑑賞する事をおすすめする。
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