「美しい痴話喧嘩」MEN 同じ顔の男たち なつさんの映画レビュー(感想・評価)
美しい痴話喧嘩
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この作品は劇場で見損ねた作品だったので配信視聴したのだが、劇場で観れなかったことを本当に後悔した。
それほどまでに美しい。
緑の木々に広がる草の地平線。
低い雲と覗く青空、時々刺してくる光。
特にトンネルのシーンは感激した。
むせかえるように苔むした木、無機質でいながら馴染むコンクリートのトンネル。
光る雨音。
こだまするヒロインの澄んだ声。
ふわりと浮かぶ綿毛(きっと何かの伏線だろうけども)
満点の星空
鹿の死骸さえも美しい。
同じシーンをたくさんのカットで見せてくれるのは印象的でとても良かった。
ハウス内を友人に紹介するあたりは「志村〜後ろ〜」みたいで少し笑ったし、謎の男のビジュアルもなんだか間抜け。
カントリーハウスで禁断の果実を口にしたのは女性であるヒロイン。
そして、同じ顔で攻め立ててくる男たち。
ぐちぐちとうるさいんだよ。
もう、男という生き物にはうんざりだよ。
教会にあった口を開く男と口をつむぐ女の像。
次々と産まれる女々しい男達にもう恐怖などではなく呆れしか産まれない。いい加減にしてよと途中でナイフから斧に持ち帰る。
女に愛を請うな。母性を求めてくるな。
綿毛のように散らばった子種はもう結構。
堕ちていく禁断の果実。
美しい森での大きな大きな痴話喧嘩。
ヒロインの履く女性性のないゴツいブーツがとても良かった。
心配してやってきたお友達のお腹もぽっこり。
ヒロインが狂気に堕ちてたら闇ルート確実案件。
個人的には男って本当ダメよね〜みたいな話をしながら女子トークをかましながら夜を楽しんでほしい。
そんな美しさを観ながら妄想を楽しむ作品だと思った。
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