「愛してれば何でも受け入れて貰えると思うな」MEN 同じ顔の男たち せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
愛してれば何でも受け入れて貰えると思うな
かなり情緒不安定だった夫が目の前で自殺したことで、心を落ち着かせるために田舎の豪邸を1人で2週間借りたところ、そこで同じ顔の男たちが何人も現れキモイ目に合う話。
この同じ顔の男たちは、愛してるなら女は男のすること何でも受け入れてくれよ欺瞞、の化身だと思った。教会のシンボルが表面は男の顔、裏は自分のアソコを自ら開いた女というのが、「私はあなたのためなら喜んで"穴"を開きます」宗教に見えた。
だから、「穴」「入口」みたいなモチーフがちらほらあったのかなと。主人公は何度も扉を閉じるけど何度も入ろうとしてくる同じ顔の男たち。そもそも緑のフルチン男が現れたのは、主人公がトンネルという穴を通ったからだった。その穴を気に入った主人公に執拗に家に入ろうとする男の姿って、ちょっと優しくすると全てを受け入れてくれると勘違いする厄介男そのものだなと思った。
あと"穴"でいうと、主人公がたんぽぽのワタみたいなのを緑フルチン男に吹きかけられ、そのひとつを吸い込む描写があって、それもうレイプですやんと思った(笑)私がそっち方向に考えすぎ?w
最終的に俺の全部を見てくれ!とばかりに主人公の目の前で何度も生まれるマトリョーシカな男たちに対して、途中から呆れ、もはや見てもない主人公が良い。アンタが見てないのになんで私達が見なきゃいけないの勘弁してくれと思ったけど、その造形がキモければキモいほど、「ハイハイわかったから落ち着いて」ってあしらいたくなるね。
この映画で、キモ of the キモシーンは、牧師がリップ塗って口ねちゃーして、ベンチの隙間に指をさわさわするところだったね。
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