「至高のコメディ」MEN 同じ顔の男たち マンマンさんの映画レビュー(感想・評価)
至高のコメディ
この映画に何を求めていたかによって評価、感想はバラつきそうですね。
「笑いと恐怖は紙一重」とはよく言ったもので、後半になればなるほどに笑いに耐えられなくなりました。
同行者には申し訳ないけど、何度も吹き出し、肩を震わせてしまいました。ごめんなさい。
かつての年末恒例のあの特番のような展開、おどろき。いわゆる「ネタ」。
画面の隅にワイプがあると想像するとなおさら笑いがこみあげ、脳内でツッコミを入れながらフィニッシュを迎えました。
さて、作品自体はとても好みです。
冒頭の数分間は映像美が良く、質感や空気感はまるで芸術写真集のよう。
同監督作品のエクスマキナの雰囲気が好きな人なら否定はできないでしょう。
とにかく、ホラーと捉えるかサスペンスと捉えるか、はたまたコメディと捉えるかで印象は大きく変わるため、過度な期待と想像はしないほうが得策。
極端に解釈するならば男女差別、いや、女性蔑視とも男性蔑視ともとれる考察もありえる。
「女ってこうだよな。男っていつもこうだよな」といった、そういうアイロニーを含んだ感も否めない。
誰が犯人なのか、あの正体はなんだったのか、あの現象は?あれは?これは?
そんな原因や結果を求める人にはこれは向かないかもしれない。
感じるものが全てというべきか、
いやはや今年一番の問題作を年末に投げ込んでくれました。
ありがとう。
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