「佐渡へ~佐渡へ~と草木もなびくよ 佐渡は居よいか住みよいか おけさせつなや やるせなや」千夜、一夜 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
佐渡へ~佐渡へ~と草木もなびくよ 佐渡は居よいか住みよいか おけさせつなや やるせなや
春男役のダンカンの顔をみてるだけで辛い。春男になった気分で観てしまっていた。荒れる日本海。冬の佐渡の海はうんと厳しい。周りが一生懸命にくっつけようとするからだんだんおかしくなっちゃったのかな?春男の母親役の女優さんはかなりクセのある女優さんだったけど、とてもよかった。
平泉成を久しぶりに見た。元町長さんで、登美子の失踪した夫の父親役。
春男と登美子は50年来の幼なじみ。
周りの人が優し過ぎるから、かえっていけないのかな?
ラストチャンスに賭ける春男。
しかし、登美子が頑な過ぎて、
自分から死にたいよ~と登美子に言っちゃう。そうしたら、
「鱈のエサになってしまえ」って、
ちょっとヒドくない?
田中裕子の突然カッとして、切れる演技はもはや定番。田中裕子は若い頃から、何を考えているのかわからない不気味さを持ち合わせている。
だから、観ているこっちは余計にわからない。
カセットテープだけが唯一の手掛かりだが・・・幸せだったことしかわからない。
安藤政信と阿部慎之介が共演する映画は「新聞記者」の藤井道人監督の「デイアンドナイト」以来。実際は絡まないけど、登美子の頭の中で二人がダブる。渋くて、カッコいい二人。
同僚看護師役の山中崇。最近は軽いダメ男役はめっきり減った。
山中崇が羨ましかった。
だって、尾野真千子だもの。
夜勤明けの朝ごはんからの・・・・
安藤政信の失踪の件はやはり理解し難い。教師なのにね。
海洋調査船に10か月?
理科の先生だから?
年に8万人以上も行方不明者がいるらしいが、すぐ見つかる徘徊老人なとが大部分で、みずからの意思で故意に行方をくらます者は少数。
3年以上経つと離婚裁判を申請して認められれば、残された者は再婚可能らしい。新潟市内にたまたま行った登美子に見っかっちゃう安藤政信もなんだかなぁ。
尾野真千子のビンタのシーンのときは、チャッカリ安藤政信になりすましていた。
変態だね🙏
「サバカン」で竹原ピストルの頭をブツ時の演技と違って、迫力満点。
「おらおらでひとりいぐも」は埼玉の所沢のコメディだったから、あんまり、悩まなくてすんだんだけど、この映画は辛いし、なんとも言いようがないけど、脇役陣がすごくよかった。
映像もとてもよかった。
葬式での佐渡おけさにはちょっとビックリ。
てっきり死んだと思っていた春男が生きててよかった。
ラストはベタだった。