恋愛終婚(レンアイオワコン)のレビュー・感想・評価
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恋愛が無自覚な感情が起こす奇跡だと知っていれば、あとは成り行きに任せるのが一番良いと思う
2024.10.24 イオンシネマ京都桂川
2024年の日本映画(123分、G)
結婚にこだわる4人と相談を受ける4人を描いたラブコメ映画
監督&脚本は岡元雄作
物語の舞台は、都内某所
貿易会社に勤めている永田遥(秋月三佳)は、30歳を目前に控えて焦っていた
同僚で友人の美月(北原里英)を連れては婚活パーティーに突撃するものの、全く成果を得られていなかった
美月には結婚願望はなく、パパ活で金を貯めて、家を購入して悠々自適に暮らそうと考えていた
ある日のこと、いつもと同じように婚活パーティーに参加した遥は、そこで同じ部署の同僚・桂木一輝(濱正悟)と鉢合わせてしまう
一輝は女遊びの相手探しをしていたが、遥の焦りを感じて「元アイドルなんですね」と大嘘をついて遥を注目させた
それによって、デートにこぎつけるものの、その男は何股もしているようなゲス男で、遥の夢はあっさりと砕け散ってしまった
その後、一輝に破綻したこと告げると、彼は恋愛指南をすると言いだし、「もし、結婚できたら、なんでもいうことを聞け」と言い出す
背に腹を変えられない遥は、一輝のその申し出に従い、様々な恋愛指南を受けることになったのである
映画は、この二人の他にも結婚に焦っているキャラクターが登場し、それぞれに相談相手がいる、という設定になっている
遥がデートに使ったカフェの店員・広海(野島健矢)は、ルームシェアしているライターの桂木匠(栗森涼)と結婚したいと思っていて、彼は役者仲間の麻衣(中川知香)にそれを相談する
その麻衣に惚れ込んでいるマーケターの井上悠人(辻川慶治)は、広海のバイト仲間の高校生の乃愛(吉澤メイ)から恋愛コンサルを受けることになっている
また、婚活パーティーで出会った美月に恋をする公務員の佐島武志(芹澤興人)は、母・美智子(松村清美)のために結婚をしようとしていて、あるきっかけから美月に恋愛レクチャーを受けるようになっていた
この恋愛指南関係になっている4組がどのような結末を迎えるのか、というラブコメになっていて、人間関係もかなり濃密な設定になっている
分かりやすく「親身になったことで情が移る」というカップルが3つあって、それが恋愛を飛び越えて結婚に到達していく
結婚に恋愛は必要かどうかという問いかけがあるものの、劇中で成立するカップルはすべからくいつの間にか恋愛状態になっていた
恋愛は「落ちる」というように、無自覚なまま始まっているもので、この関係を「友情だ」と強引に規定しつつも否定するという状況も生まれてしまう
それは恋愛にも結婚にも理想というものを描くからであり、自然派生する感情に従っていけば、恋愛の延長線上に結婚がある、と言えるのかもしれません
いずれにせよ、シナリオがうまくて、意外な人間関係が暴露されていくのは面白い
それぞれのキャラクターに結婚願望や動機というものがあって、それがサラッと描かれていて、おかしく思えるところがほとんどない
恋愛は第三者が俯瞰して見れば一目瞭然というものがきちんと描かれていて、恋愛指南カップルが誕生するという予感を裏切ることなく展開していく
劇中の一輝のセリフにもあるように「好きは合わせられても嫌いは合わせられない」のだが、その嫌いの根底にあるものを共有できた時、その嫌いだった部分が好きに変わっていくものだったりする
遥は一輝の嘘つきな部分が嫌いだったが、彼がなぜ嘘をつくのかという理由を知ることで、自分が嫌いな嘘とは違うという事を理解する
そうした相手の内面にふれていくことで理解が深まり、相手を愛おしく思えてくるので、劇中のカップルは末長く幸せになっていくのかな、と思った
失って気づくこと。
結婚を夢見焦る、婚活パーティーで男を探す三十路手前女子、永田遥の話。
「結婚に恋愛は必要なのか」をテーマに4組のカップルで見せる群像劇。
男女3組のカップルと男同士のカップル1組で見せる本作だけど、共通してるのは“失って気づく”“いなくなって気づく”と見せるなか。
バケツに顔突っ込んで息止め3分ちょっとカウントするマザコンでお菓子作りが得意な武志君、何やってんだ武志?何て思って観てると、気になる女性のパンツ見たさに水が溜まる排水溝に潜ってその為のカウント?!で笑えたし。
ラストで武志の得意が発揮された救出の伏線と、武志のあんな姿が意外と刺さりで、相手美月ちゃんのドSな感じは嫌いじゃない!(笑)
メインのカップルでもある結婚に焦る遥と、女とは遊びな一輝エピソードは、ちょっとカッコつけな一輝が鼻に付くなんて思ったけれど、ストーリーが進むにつれ意外といい奴な一輝で、最終的にうまく収まって良かったねって感じでした。
個人的には武志と美月エピソードが一番良かった。
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