「ずっと囚われ続ける」ヴィレッジ えみさんの映画レビュー(感想・評価)
ずっと囚われ続ける
クリックして本文を読む
映画館で予告を見た時に引き込まれた。
そのときはどんな映画なのか想像ができなかった。
優を演じられた横浜流星さんが凄まじいくらいいい。
物語のどのあたりだろうか、暗くて汚れた部屋の中に枕で顔を多い、泣き出すときに【孤独】という言葉がこんなにもしっくりとくる人がいるとは。
ただただ頭の中に【孤独】という字がうかんできた。
そんな彼が幼なじみの美咲との再開から恋人となるんだけど、映画の中では時間が短いはずなのに、物語にたしかに村の流れがあるので、確実に優が人として水を得た魚のように変わっていく。
顔色、表情、声、無口な印象がなくなり、上手に次期責任者としてまとめている。
時折映画の中にある鏡を使う写し方がすごくよかった。自分が自分を見ている印象と鏡の中は写鏡のようでミステリアスに感じた。
映画の中にお能が入ってくるのも印象的でその面についてもセリフがあるのも、すごく心の中に残った。
後半に関しては特に重め。
最終的に現実におこったことなのに、あの幸せの日々は一瞬でつかの間の夢だったのかと思わせるような最後だった。
エンドロール後も少しだけ映像が流れる。
日本のどこかにひっそりとありそうな村の話、あったら怖いけれど…。
コメントする