「めっちゃお洒落な認知症映画」イカした人生 お転婆さんさんの映画レビュー(感想・評価)
めっちゃお洒落な認知症映画
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妊活中の夫婦の夫の母親が認知症になり、だんだんと全員の生活が乱れ乱されていくようになりそして…という、モチーフとしてはもはや目新しくもない。でもこの作品を際立たせているのは、そんな重苦しいテーマを扱いながら、撤退してヴィジュアルにこだわっていること。
ポスターに使われているショットは、まんま映画の中に出てくる夫婦の寝室。壁紙もシーツもピロケースもパジャマも森の中を思わせる柄で統一されている。
他にも画面に出てこない第三者とのインタビューに答える彼らの衣装と背景とのコーディネイションなども素敵。病んだ母親はギャラリーを経営するキュレーターで、素晴らしい現代アートを扱っている。
だから、そんな母親が病んでいくそのありようが…もちろん今や認知症介護は、患者の意思を尊重する方向に進んではいるのだけれど、彼女が病んでいなかったとしたら、自分のあの姿を見てどう思うのだろう。
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