1秒先の彼のレビュー・感想・評価
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ギリギリなバランス感覚
台湾原作よりテンポがいい。
「清原果耶の出ている作品に外れなし」は継続。
しかし、舞台が京都なんで、洛中洛外の地域差別ネタや、大学生がむさくて偉そうってネタまで、クドカンのさえ渡るポリコレから狩られないギリギリなバランス感がめちゃくちゃ面白かった。
京都の人に感想が聞きたい。
京都の町並みと地味な物語がマッチしている
久しぶりにおみかけしました。
リメイクで復習
配役や構成は良かったけど。。。
2020年に台湾で封切られ、日本でも翌年公開された「1秒先の彼女」のリメイクでした。原作の主人公の男女を入れ替えた点や、舞台を台湾から京都に持ってきた点などが主な変更点らしいです(原作を観ていないので詳細な相違点は不明)。ただ、京都が舞台であること、ラブコメディであること、時空の歪みがポイントとなるSFであることなどの要素に着目すると、6月に封切られ、現在も絶賛公開中の「リバー、流れないでよ」との形式的な共通点が結構ありました。ただ「リバー、流れないでよ」の舞台が、京都の貴船地区限定だったのに対して、本作は京都市内洛中を中心に、北は天橋立から南は宇治までの広範囲を舞台にしており、雰囲気的には全く異なる作品でした。
内容的には、岡田将生演ずる主人公・ハジメの思い込みがベタ過ぎて、その点リアリティが感じられませんでした。何でもワンテンポ早く行動してしまうという設定は良いとして、バスの車内で札束を数えてしまう迂闊さとかは、ちょっと種類が違う性格的特徴なんじゃないかと思わざるを得ません。
またその後の展開が読めてしまう場面も結構あり、あまり意外性を感じられなかったことも残念。
さらに、前半でハジメが惚れる桜子(福室莉音)の位置付けが、イマイチしっくり来ませんでした。事務所ぐるみでストリートミュージシャンからプロのシンガーソングライターになるという「ストーリー作り」をしているという設定でしたが、美人局みたいなこともしており、これまたいくら何でもという話で、もう少し自然な形にした方が受け入れやすかったように思います。
ケチばかり付けましたが、前半部をハジメ視点のパートとし、後半部をレイカ(清原果耶)視点のパートにして、別の人の視点に変えて同じ時間に起こったことの謎解きをするというのは、最近だと「怪物」とか「最後まで行く」でも見られた構成で、「あっ、またか」とい思わないでもありませんでしたが、これはこれで面白いと感じたところです。
あと、今年2月に急逝された笑福亭笑瓶が、本人役のラジオDJと、レイカがバイトしていたカメラ店の店主の2役で登場しています。撮影は昨年行われたんですかね。主役、準主役という役どころではないものの、ラジオリスナーであるハジメと何度も電話で会話したり、何処で撮影されたか分からないハジメの謎の写真が飾られたカメラ店の店主だったりと、かなり重要な役を元気にやっておられたので、その後程なくして亡くなられてことが信じられません。エンドロールで「笑福亭笑瓶さんのご冥福をお祈りします」的なテロップが出るといいなと思ったのですが、それはありませんでした。まあ映画の本題とは異なるのでいいんだけど。。。
肝心の主役の2人ですが、台湾版に比べると美男美女だったのは日本版らしいところでした。ただ、見た目可愛くて目立つ桜子との対比で、目立たない女の子というのがレイカの設定なので、福室莉音とはタイプが違うものの、普通に考えてかなり可愛い清原果耶を起用したのはどうなのかな、と思わないでもありませんでした。
以上、配役や構成はそれなりに良かったと思うものの、ストーリー展開がベタ過ぎた点やリアリティが足りなかったように思われることから、評価は★3としたいと思います。
ミョウガはできれば入れてほしい。
台湾映画「1秒先の彼女」のリメイク作品。ストーリーはほぼ同じですが、日本版では男女が逆転した設定で本家よりマイルドな仕上がり。いやぁさすがクドカン。笑いのつぼを心得てらっしゃる。あちらこちらから笑いが漏れる楽しい鑑賞となりました。
人よりテンポの速いはじめと、テンポの遅いれいか。大切な約束がある日曜日はじめが目覚めるとなぜか月曜日になっていた。消えた1日の真相とは。はじめパートとれいかパートになっていて2人の物語がうまく繋がっていきます。台湾版でも思ったけど本当によくできてる。
ただ「このままでは変態になってしまう」は好きなセリフだったからなんとかれいかに言ってもらいたかったな。岡田将生が残念イケメンをコミカルに好演。清原果耶は雰囲気がぴったりでかわいかった。そして荒川良々さん、もう大好き。立ってるだけでおもろいんよ。
癒し系ラブコメ
どこに惹かれてリメイクしたのか
オリジナルは、タイトルを聞いただけで「あれ、いいよね」とにこにこ言ってしまうような愛すべきSFファンタジーなんだけど、意識のない女性を男性が好き勝手に扱ってる(文字にしたらアダルト映画みたいになりぷるぷるしました。)ってどうなんだ、というところがある。相手が嫌だったらセクハラだし、もっと悲惨なことにだってなりうる。
でもリメイクでは男女を逆にすると聞いて、この懸念を躱すためか、と思いましたが。。。
(女性から男性へのセクハラだってありますね)
クドカンに期待したが、脚本はオリジナルを消化しきれてなかった感じ。
半端なファンタジーになってしまった。
時系列がわかりにくいし、冗長気味。
レイカがハジメを騙そうとした桜子と対決する所と、ハジメの父一時帰還のくだりは不要と思いました。ファンタジーの中に半端に現実味をいれるのは野暮では、と思う。
父に捨てられたハジメの母が泣いてばかりなのもうんざりした。
これがクドカン流といえばそうなのかもだが(そうなの?)、この映画で発揮しなくても良かったんではないの。
オリジナルは、脚本が秀逸。ギャグセンスが素晴らしく、どこかノスタルジックで、多くの印象的な場面が心に残る、観客の目と心を引き付けるスペシャルなSFファンタジーなのに、リメイクは平坦に均されたふつーの映画で、見ていて喜怒哀楽の盛り上がりを感じませんでした。
監督はオリジナルのどこに惹かれてリメイクしたいと思ったんだろう。
オリジナルの、活かしたいところはどこだったのか。
岡田将生はとっても良かった。彼は「困ってるヒト」が素晴らしく似合う俳優だと思う。
今、とっても危惧しているんだけど。
今度はアダルト映画でリメイクとか、ないよね?
お笑い漫才みたいな映画
清原果耶は悪くないが
2020年に台湾で製作されたオリジナル「1秒先の彼女」
(原題:消失的情人節 My Missing Valentine)は鑑賞済。
オリジナル版が好きだったのと清原果耶の出演作を
スクリーンで観たかったのが鑑賞動機。
しかし残念な作品だった。
男女の設定を変えたのは別に問題ない。でも脚本・演出が
違和感だらけ。宮藤官九郎は好きでも嫌いでもない。ただ、
この人の脚本は当たり外れがあるというのが自分の印象。
好きな人がいてもかまわないが自分には合わなかった。
くだらない雰囲気を出して出演者におちゃらけた話し方を
させれば面白くなるでしょ、みたいな軽薄さが漂っていて
好きになれなかった。地上波テレビでひな壇芸人が
わーわーぎゃーぎゃー騒いでいるバラエティー番組を
見せられている気分。話している内容は全然心に刺さらない。
岡田将生の演じたハジメが陽キャで清原果耶のレイカが
陰キャという対比を強調したかったのだろうが、ハジメが
ただの中身のない人物にしか見えなかった。ちょっと不思議な
恋愛物語になるはずだがこんな薄っぺらい男だったらむしろ
レイカに会わない方が良いとさえ思った。
レイカはなかなか登場しないし。ようやく登場しても全体が
軽薄な雰囲気の中で清原果耶だけまともな演技をしているもの
だから、彼女の存在だけが浮いてしまった。別に清原果耶の
せいではなくて、そういう映画にしてしまった製作陣が悪い。
コメディ・タッチを強調するならレイカの描き方も
工夫するべきだったのではないか。
ある瞬間から非日常の世界が展開するのはオリジナルを踏襲。
ただ、ラブストーリーを謳っているにしてはロマンチックな
雰囲気が足りなかった。
清原果耶の将来に期待を込めて星はおまけした。
なるほど、ね。
「台湾アカデミー賞」
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