「【”正義は保証されないのか!”古希なりしリーアム父さんのサスペンスアクション”。捻りの効いたストーリー展開やリーアム父さん演じる殺し屋が認知症に陥る中、懸命に筋を通そうとする姿が印象的な作品。】」MEMORY メモリー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”正義は保証されないのか!”古希なりしリーアム父さんのサスペンスアクション”。捻りの効いたストーリー展開やリーアム父さん演じる殺し屋が認知症に陥る中、懸命に筋を通そうとする姿が印象的な作品。】
ー リーアム・ニーソン主演作は、何故に高い頻度で製作、公開されるのか?
それは、簡潔に言えば彼の方の年齢に合わせた形で、アクション内容が更新され、ストーリー展開も捻りが効いているからだと思う。
96時間シリーズでは、彼は娘を救うために、必死に走っていたし、近年になるとそれが接近格闘戦に移行している。
更に言えば、演技派でもあるリーアム・ニーソンの演技の幅が後押ししているのは、間違いない。-
◆感想
・当たり前だが、人間は年を取る。
殺し屋アレックスを演じたリーアム・ニーソンも、FBI捜査官のヴィンセント・セラを演じたガイ・ピアースも、表向きは巨大不動産企業のトップ、ダヴァナを演じたモニカ・ベルッチも良い老い方をしている。
それが、今作では良い方向に現れている。
・殺し屋アレックスは確かに悪だが、認知症になった施設に居る兄に”1969年のバスケ試合覚えているかい?コイントスで・・。”と語りかける柔和な表情と、殺し屋だが、”子供は殺さない”と筋を通す中、無残にも悪の組織に殺された少女や多くの子供達の姿を見て、巨悪に彼なりの方法で近付いていく命懸けの姿。そして、巨悪に関わった者を哀切な表情で殺していく姿。
・例えば、ヴィンセント・セラがアレックスに近づいて行くのは、息子を溺愛するダヴァナが人身売買をしている事を暴くためだが、セラがアレックスに”例え話”で言った、高速道路で車が故障した際に酔っ払い運転により命を失った女性とその息子の話をした際に、アレックスが”それは、お前の妻と息子だな・・。”と見抜くシーンやダヴァナが愚かしき息子を”あの子は弱い子だから・・。”と苦悩の表情を浮かべるシーンなどである。
・そして、FBIが決定的な証拠がない為に、ダヴァナを立件できない中、重傷を負ったアレックスが決定的な証拠を隠した場所を忘れてしまうシーン。
”BERY・・””正義は保証されないのか・・。”と言い、FBIの銃弾に斃れるシーン。
・”アレックスの父の経営していたパン屋の看板の名だ”!”と気付いたセラが証拠を見つけるも、弁護士から決定的な証拠ではない・・。と言われてセラの仲間が敢えて取った正義の裁き。
ー 赤いワインと、美女の鮮血・・。-
<今作は、安定品質のリーアム・ニーソン父さんのサスペンスアクションである。
素直に、古希になっても、映画の第一線で活躍するリーアム・ニーソンの姿には、敬意を表します。>