「やはりニコラス・ケイジは偉大だった」マッシブ・タレント kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
やはりニコラス・ケイジは偉大だった
いつからかニコラス・ケイジはキワモノの映画にばかり出演するようになってしまった。すべての映画を追えていたわけではないが。個人的には密かに「ニコラス・ケイジ映画」とジャンル付をしていたくらい。それくらいにイカれた映画ばかりだった。
そんな彼が自分のような俳優を主人公にした映画を作るっていうんだから、もう観るしかないでしょ。ニコラス・ケイジではなくニック・ケイジ。
と思っていたら、本当にニコラス・ケイジ(ニックはただの愛称)としての出演。自分の出演作を話題にし、「落ち目ではない」ってセリフをはき、家庭問題まで吐露する。さらには多額の借金問題に触れたり、LSDでぶっ飛んだりもする。でも、それがまた面白い。パロディの対象として自分を相対化できる彼がとてつもなく偉大に思える。
そんな設定で笑わせるだけでなく、家族愛や友情、俳優としての挫折と再起が、スパイ映画の中で見事に描かれる。もちろんツッコミどころもあるのだが、そこは気にしない。あー、でもダメな人にはダメなのかもしれない。今後の彼の出演作を観るのに先入観が植えつけられてしまったな。往年のファンには楽しめる映画だけど、初めてニコラス・ケイジを観る人にも楽しんでほしい(誰目線?)。
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