「雪の白さが効いてる!」ゴールデンカムイ TSさんの映画レビュー(感想・評価)
雪の白さが効いてる!
2024年映画館鑑賞6作目。
公開当初から長蛇の列を横目に見ながら他の作品を観ていたが、ようやく混雑も落ち着いてきたところで観ようか、どうしようかと迷ったあげく観た。
観て大正解!みんな原作漫画とアニメが人気だから観るんでしょ(自分は観てないし興味ないし)とちょっとひねくれていたのだが、大きな間違いでした。
原作全く知らなくても楽しめる。格好いい。面白い。そしてアクションも衣装も役者の演技もVFX映像もクオリティが凄い!これ本当に邦画?と目を疑うレベル。
まず冒頭の203高地の戦闘シーンから迫力満点。杉元無双か!その後の山崎賢人のアクションも終始格好いいぞ。馬ソリ上の近接戦は、洋画でよくある動く車・列車・飛行機の上での決闘にも負けん迫力だ。
アシリパ演じる山田杏奈も凜としていて本当に美しく、格好いい。アイヌの衣装も決まっているし、雪の白が衣装と彼女の純粋さをより映えさせる。
玉木宏の狂人ぶり(ろうそくポリポリw)、舘ひろしの存在感も流石。他の俳優陣の演技も文句なくいい。
個人的には、お調子者だが、やるときゃやる役ではまっている矢本悠馬が◎。NHKの「京都人の密かな愉しみ Blue 修業中」の松原甚を思い出した(このドラマシリーズは好み)。
原作とアイヌ文化へのリスペクトを込めて作られた作品だという。原作を知らなくても、それは映像から伝わってくる。本気度が伝わってくる。エンドロールで北海道平取町、二風谷の文字が何度も出てきてアイヌ文化をちゃんと再現した作品だということもわかった。
最後に。この作品は冬の雪景色が最大の映像効果になっていると思う。撮影は本当に大変だったと思うが、この雪景色が舞台でなければ、作品の価値は半減していただろう。自然の白が役者と映像を最大限に引き立てている。
次はどんな映像で観客を魅了してくれるのか?今から続編が楽しみ。