劇場公開日 2024年1月19日

「生きる=戦う=食べる 同義で語られる傑作!」ゴールデンカムイ やまちょうさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0生きる=戦う=食べる 同義で語られる傑作!

2024年1月20日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

映画冒頭、日露戦争203高地における大迫力の激戦シーンでまず度肝を抜かれました。最近の日本映画は下手なCGてんこ盛りのハリウッドなんかに引けを取らない素晴らしさです!

不死身の杉元の雄叫びも様になってる・・・いや、想像以上で鬼気迫るものさえありました。杉元役の山崎賢人さんはキャスティング決まった時、大変失礼ですが杉元役としてはちょっと体格的に華奢で彼の屈強なイメージからは外れてると思ったのが正直な感想でした。しかしそれは全くの杞憂、映画一本観終わったら彼以外のキャスティングは考えられないほどの熱演、肉体美でカバーされてました。

ストーリーが進むにつれ主要キャストの紹介シーンの目白押しでしたが、アシリパさんは漫画から出てきた様な純真無垢そして鋭利な牙を併せ持つ様なイメージでピッタリだし、白石はタコみたいな奴(身体も)で憎めないお調子もんだし、頭から脳汁出す敵(笑)は期待通りのぶっとんだ狂人だし・・・いやキャスティング云々だけじゃなくて演出、演技においての原作の理解の深さが半端ないのだと思いますよ。

また、原作でもキチンと描かれて見どころでもある食事シーンが本当に美味そうで最高!オソマ・・・じゃない味噌味が恋しくなり、今日は荻窪まで行って有名店の味噌ラーメンを食べたくらいです(笑)。

人が生きること、そして生きぬいていくために障害に屈せず全力で戦うこと、それに備え食材に感謝しつつ食べること・・・それらがこの作品では同等な価値を持っていて、渾然一体となり人に深い感銘を与えている様に思えました。

無論、この効果は素晴らしい原作あってのことですが、映画という時間制限がある中、かつエンタメを意識しながら実現出来たのは役者さん達の好演はもちろんですが、監督はじめ製作陣の努力のたまものだと思います。

いやはや猛烈に心が揺さぶられました。次回作が本当に楽しみ。

傑作です!

やまちょう