劇場公開日 2024年9月6日

チャイコフスキーの妻のレビュー・感想・評価

全32件中、21~32件目を表示

4.0やはり天才の方に同情してしまう

2024年9月12日
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鑑賞方法:映画館

天才の妻になることを思い込んで実現して、結果的に自縄自縛になるヒロインには同情できなかった。フィクションの部分もあるようなので、すべてこの通りでなかったにしても、どうしても天才のほうに同情してしまう。イタい妻と笑い話にしてはいけないと思うが、われわれは天才の奇癖は許してしまう。映画としては、ロシアの教会の門前の様子や結婚式の面倒くささ、お祈りのクドさなどディテールが面白かったが、最後の締めの幻想ファンジー的な演出はその音楽ともども陳腐な感じがして頂けなかった。

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Boncompagno da Tacaoca

3.5ラストカットの長回しで、勝ち。

2024年9月11日
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鑑賞方法:映画館

ラストカットが長尺のワンカットで、あたかも寺山修司映画を連想させるようなテイストで、主人公の寂寥、喪失、悔悟、さまざまな狂気への誘因を諦念とともに描いていく。このワンカットで平凡なメンヘラ妻の物語は、『文学』へ昇華させられた。

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t2law

3.0アリョーナ・ミハイロワ

2024年9月9日
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鑑賞方法:映画館

「白鳥の湖」で有名なロシアの作曲家チャイコフスキー。 僕は、イギリスのロカビリーバンドのデッドビーツがカバーしてるのを聴いて、チャイコフスキーの名前を覚えました。 カバーが多くて、同じくイギリスのスカバンドのマッドネスによるカバーも有名ですね。 日本のガレージバンドのヘルレーサーも演ってます。 本題に戻ると、映画の方は、暗くて、とっつきにくい感じで、眠くなってウトウトしつつ観賞(笑) 最後エンドロール中にテロップが出ますが、史実に忠実ってワケじゃなく脚色して映画化してるそうです。 不可思議な演出も入ってます。 男性器が無修正で出てくるし、露骨な性的表現も… チャイコフスキーの妻を演じたアリョーナ・ミハイロワの演技が良かったです。 もっと彼女の演技が観たい♪ いい女優さん見つけた(笑)

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RAIN DOG

4.0暗く美しい狂気の愛。

2024年9月9日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

先ずは、愛を夢見る少女から、悲哀の生涯を閉じる老女まで、アントニーナを演じたアリョーナ·ミハイロワに、Applause。 窓辺の淡い光の中の端正な横顔は、フェルメールの世界を彷彿とさせる。 19世紀後半帝政ロシアの暗い時代背景、文化の価値、チャイコフスキーのピアノ曲と、美しい衣装を纏うヒロインの存在感。それらがタペストリーのように描き出され、時間を忘れさせるに充分だ。 チャイコフスキーが同性愛者であった事や、アントニーナが不倫相手の子供を3人もうけたなど、史実はさておいて… ひとりの女を描いた、美しく哀しい抒情詩だと感じました。 ただ一点、深い性の喜びを感じた事が無いであろう彼女が、全裸の男達と舞うラストシーンは、いささかquestion??ではありました。 余韻の長い作品です。

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Sue

1.5毒蛇

2024年9月9日
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単純

難しい

寝られる

若く才能溢れるチャイコフスキーに恋したアントニーナが熱烈アプローチの末に婚約し、結婚し巻き起こっていくストーリー。 全体的に暗い画面で展開し、虚実入り混じるというか、時間経過が飛びまくるは、妄想がちょいちょい挟まれるはで、状況が把握し難いこと。 それてもアントニーナの強烈な愛情というか執着心は見て取れる感じだったけれど、終盤金に関する話しであれれ? どこまで史実に近い話しなのか全然知らないけれど、そこはチャイコフスキーへの執着で通した方が良いと思うのだけれど…。 とりあえず、世間体で結婚したチャイコフスキーは、自分の不貞ということなら構わないけれど嫁に不貞されて離婚というのは受け入れられなかったというのはわかったけれど、妙に演劇的だったり、長〜い尺だったりで自分にはハマらなかったし、結局愛なのか金なのかプライドなのか良く分からなかった。

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Bacchus

2.5見終わってから、 よく理解できなかったので色々調べてみたら、 悪妻...

2024年9月9日
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見終わってから、 よく理解できなかったので色々調べてみたら、 悪妻ってあったけど、 別にそんな感じは受けなかった でも、最初の一目惚れの時から、 その後の押し切り方とか、 微妙に普通じゃない感じ あまりの執着ぶりに驚いた 旦那は旦那だけど、 最初からその気じゃなかったからいいかな なんかやっぱり、 乗れないまま終わってしまった

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jung

2.5不倫するアントニーナに対して不信感を強く感じることになってしまいました。なお本編には2度性器をあらわにした男たちが登場します。しかも無修整です。

2024年9月7日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

寝られる

 19世紀ロシアの天才作曲家ピョートル・チャイコフスキーと彼を盲目的に愛した妻アントニーナの残酷な愛の行方をつづった伝記映画。ロシアではタブー視されてきた「チャイコフスキーが同性愛者だった」という事実と、「世紀の悪妻」の汚名を着せられたアントニーナの知られざる実像を、史実をもとに大胆な解釈を織り交ぜて描き出します。 ●ストーリー  女性の権利が著しく制限されていた19世紀後半の帝政ロシア。地方貴族出身の娘、アントニーナ(アリョーナ・ミハイロワ)は、チャイコフスキー(オーディン・ランド・ビロン)を見初め、熱烈な恋文を送って求婚します。女性とつきあったことがないチャイコフスキーは一方的な求愛に戸惑いますが、「兄と妹のような愛」でよいのならと、結婚を承諾したのです。  しかし女性への愛情を抱いたことがないチャイコフスキーの結婚生活はすぐに破綻し、夫から拒絶されるアントニーナは、孤独な日々の中で狂気の淵へと堕ちていくのでした。 ●解説  自身の嗜好をぼやかす偽装的な結婚。破局が容易に想像できる夫婦関係。キリル・セレブレンニコフ監督は残された文書や日記などを基に、独自の解釈で本作を作り上げました。その恋愛劇は、アントニーナの地獄巡りの様相を呈していくのです。  どんな媚態を見せても、性交渉を拒まれる女は哀れです。夫の周囲はいつも男ばかり。彼らは、アントニーナからチャイコフスキーを奪うかのように、別れ話を持ち出してくるのです。その態度はあからさまで強権的ですが、アントニーナは、「私はチャイコフスキーの妻」と主張し、屈しません。  常軌を逸したアントニーナの愛はグロテスクに映ります。今でいえば、ストーカーに近いといっていいでしょう。一方、彼女は悲劇のヒロインのようにも見えます。妻の存在によって、精神的に追い詰められるチャイコフスキーの苦悩は大きいかったですが、愛の純度と強度のせいで、アントニーナの悲劇性が夫のそれをはるかにしのいでゆくのです。  チャイコフスキーのセクシュアリティーは、ロシアではタブー視されていたといいます。ただし予告編で暗示されたようなが同性愛に走る直接的なシーンは皆無でした。そして劇中中盤からチャイコフスキーがすっかり登場しなくなるのです。やがて次第にアントニーナが精神的に壊れていく姿が描かれます。ここで疑問に思ったのは、史実にはない彼女の不倫です。あれだけチャイコフスキーに執着しながら、本作のアントニーナは、チャイコフスキーの弁護士(チャイコフスキーの弟?)ど同棲し、子供まで産んでいるのです。これはどういうことなのかと。  またチャイコフスキーのタニマチの貴族に彼女は呼び出されて、突然4人の男をあてがわれます。貴族は呼び寄せた男たちにアントニーナの目の前で、全裸になるよう指示。そして彼女に好みの男はいるのかと訪ねるのです。もし本気でチャイコフスキーを愛しているのなら、馬鹿にしないでとその場をトンズラすることでしょう。しかし、アントニーナは4人の男のうち一番若い男の前に立ち、男根を握りしめ、その手のついた男の匂いを嗅ぎながら、発情した顔つきで、人払いをするのです。  なんでこんな史実にないシーンを入れたのでしょうか。おそらくセレブレンニコフ監督は、アントニーナの純愛に懐疑的で、実は男好きな裏の顔を持っていたと描きたかったのでしょう。  なのでこの不倫と男好きなところが描かれることで、見ていてアントニーナに対して不信感を強く感じることになってしまいました。 ●演出面で冴えるセレブレンニコフ監督  舞台の演出も手がけ、「LETO レト」などで知られるセレブレンニコフ監督は、いわゆる伝記映画や文芸映画の枠を超え、夫婦の関係を新たな物語として描き出しました。  どれだけ拒絶されても愛することをやめないアント二ーナは”世紀の悪妻”ではなく、男性社会のなかで自らの欲望を貫き通そうと格闘した女性なのではないか。捨て身の愛の行方が、フェルメールの絵画のような光と、現実と虚構を織り交ぜた映像で描かれました。  そんな格調高いかと思えば、大胆不敵にもなるセレブレンニコフ監督の映像には圧倒されることでしょう。ランプやろうそくの火がゆらめく照明、19世紀の雰囲気を再現した美術と衣装は絵画のようです。カメラの長回しも、流麗に見えます。  池のショットや血塗られたピアノなど色調や陰影に富んだショッキングな映像美も重厚です。  ライティングも非常に素晴らしく、後半にかけて狂気に堕ちていくアントニーナを顔に当たる光と当たらない光で区別して表現していたことが印象的です。  またチャイコフスキーとの最後の繋がりとして残していたピアノが回収される寸前に、男たちが抱えあげて窓から半分出てるピアノを弾くアントニーナの絶望した顔に当たる光の美しさも絵画的でした。  ところで本編には2度性器をあらわにした男たちが登場します。しかも無修整です。一度目は、前途したとおりですが、強烈な印象を残したのが、ラストシーンです。突如全裸の男たちが全裸でダンスを始めるのです。それは聖と俗、芸術とわいせつの境がなくなったような、混沌とした時空間となりました。舞台の演出家でもあるセレブレンニコフ監督らしい演出です。そして、芸術と性愛を描いた映画にふさわしい幕切れでした。 ●最後にひと言  誰にも受け入れられず蔑視されながら愛を貫くアントニーナを、ミハイロワが体現。情感がもの凄く圧巻です!

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流山の小地蔵

5.0悲しき夫婦の運命

2024年9月7日
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結論から言いますと非常に興味深く鑑賞できました。 まず、知って頂きたいのは、この作品の登場人物に善悪はないという事です。特に日本人は誰かが善人、誰かが悪人と決めつけないと理解しない風潮があります。今作の予告編でも「旋律から戦慄へ」と、まるでチャイコフスキーの妻アントニーナが悪のように作為的に製作されています。 そもそも今作が製作された主旨は、パンフレットにも監督のインタビュー記載がありますが、「アントニーナが本当に世間で言われているような愚か者なのか疑問に思い、掘り下げてみたくなった」という事です。 確かに、彼女は夫との離婚を拒み続け、彼を悩ませ続けたのは事実かもしれませんが、彼女に対する証言や流言の類も、現在では偉大な作曲家のタブーを隠したいと考えたソ連のプロパガンダではとも言われているそうです。 彼女の回顧録を調べた研究家は、「あまり知的でないようだが、首尾一貫しており、精神に異常をきたしていた痕跡は認められない。夫の想い出を強く愛した女性像、彼の偉大さを認める心、2人の間に生じた数限りない誤解に対する曖昧な感情が分かる」と述べています。 つまり、今作はアントニーナ=悪人という先入観を除いて観るべき作品なのです。 彼女の家庭は貴族とはいえ裕福ではなく、家庭環境も良くありませんでした。まして19世紀後半は、現代のように同性愛への理解も浸透していません。またロシア正教に対する信仰心も、現代人のように薄くはないと思いますので、「愛を貫く事が夫に対する操を立てる事」と極論な思考に走る可能性は十分にあったと推測できます。 視点を変えて2人の気持ちを別々に言葉に置き換えて考えてみます。 (チャイコフスキー) 私は同性愛者なのに妻が理解しようとしない。 (アントニーナ) 夫が同性愛者なのは理解したが、私が愛情をより注げば彼も気が変わるかもしれない。 上記には2人の考えに善悪はありません。 人というのは主観で物事を論じてしまいますが、実際にはそれぞれで異なる考え方をしているに過ぎません。だからこそ、それぞれの考え方の違いから衝突や悲劇が生まれていくのです。 チャイコフスキーも当時のロシアでは同性愛がまだ違法であったために、世間体を考えて結婚という選択肢を取り、女性を愛して、普通の家庭を持つ可能性に賭けたのかもしれません。 夫妻の想いのすれ違いは正に悲劇でしかありません。繰り返しますが、そこには善悪という陳腐な二元論が介入する余地はないのです。 映画は客観的に夫妻の姿を描いており、これは、多様性を認める現代だからこそ可能になった物語とも言えるのではないでしょうか。

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黒井ミサ

1.5理解に苦しむ

2024年9月7日
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難しい

女性を愛することのできないチャイコフスキーと妻であるアントニーナの関係性が最後まで判らなかった。「結婚」に至るまでの時間が足りなかったのだろうか。一方の勢いだけで突っ走ってしまった感があるなあ。 簡単に離婚できない当時の状況であっても、双方にとって納得の行く結論を出せなかったのか。 全裸または下半身丸出しの男性の登場は必要だったのだろうか。ただただ気持ち悪かった。

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ちゃ坊主

3.5目的達成の果てには…。

Kさん
2024年9月7日
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同性愛者の天才作曲家チャイコフスキーを 盲目的に愛した妻アントニーナ。 その愛し方は言うまでもなく全てが裏目に。 天才と凡人の差が浮き彫りになりながら 孤独な日々を過ごし堕ちていく。 ハエとサンゴのネックレスのモチーフ使いが巧み。 二人の関係性だけではなく、 当時の女性制圧についても触れている作品

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K

3.5なんという狂気の愛!

2024年8月27日
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なんという狂気の愛! どうしようもなく惹かれた人が天才だったのか、天才の肩書きが好きだったのか、その両方か。でも彼が天才だったことが不幸の大きな要因の一つなのは間違いないわね。 彼への執着は彼女の何を支えていたのだろう。いっそ捨てられたら、違う世界に行けたかもしれないのに。 悪妻との話だったけど、男性側からして思い通りにならないからこその悪妻だったとしか思えないほど、彼女のチャイコフスキーへの愛はとても純真にみえたのだけども。 衣装も背景も音楽も美しいのに、彼女を取り囲む人々が、どの時代でも誰も幸せそうな顔をしていなくてしんどかった。 アフタートークにて、なぜ彼女があそこまで彼を信じ続けたのかは、『オネーギン』のタチアーナと自分を重ねた部分があったのではというお話を伺った。あらすじを話していただき、なるほどそういうことかと納得。 また、この時代(19世紀)のロシアでの離婚の難しさへの理解を深めるなら、『アンナ・カレーニナ』(トルストイ著)がおすすめとのことでした。 本日も大変お勉強になりました。

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icco

3.0悪妻なのか一途な愛なのか

2024年8月26日
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2024年8月26日 映画 #チャイコフスキーの妻(2022年)鑑賞 #白鳥の湖 #くるみ割り人形 で有名なロシアの作曲家ピョートル・チャイコフスキー 同性愛者の彼と結婚した女性の狂気と愛を描いた大作 悪妻なのかそれとも真の愛なのか 天才の妻の苦悩 @FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました

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とし